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日誌


2018/06/25

6月25日(月)みやざき中央新聞

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
私の出身地は秋田県山本郡琴丘町(現・三種町)というところで、電車は2、3時間に1本、
そしてバスも通っていないような地域です。
私の両親は学校の先生でしたが、おふくろは結婚後しばらくして教師を辞めました。
しかし、6人の子どもを学校に通わせるためにいろんな仕事をやりました。
その中でも一番長く勤めたのは生命保険の外交員でした。
午前中に朝、昼、晩ご飯の支度をして、日中は足を棒のようにして歩き回ります。
夜は自宅でご飯を食べた後、日中会えなかった人に会いに行っていました。
その時間はもう交通機関はありませんから、歩いて隣の町まで行くのです。
私たちも夜遅く、おふくろの帰りを今か今かと待つことがありました。
私はおふくろが布団で寝ている姿を一度も見たことがありません。
私たちの誰よりも早く起きて、誰よりも遅く寝ていました。
夜中にミシンの音で目が覚めることもありました。
また、親父は朝5時半に家を出るのですが、その頃にはすでに子どもたち6人と
親父の弁当ができているのです。
おふくろが一体何時に起きていたのか、私には今なお分かりません。
  
私が大学を卒業し社会人になるにあたって、おふくろに三つのことを言われました。
一つ目は、「何事にも手を抜いてはならない。常に全力で当たれ」
今、こうして皆さんにお話をしている時も「おまえは全力を出しているのか」という
おふくろの声が聞こえてきます。
二つ目は、「傲慢になってはいけない。仕事に慣れてくると生意気になる。
上司の言うことを聞きながら常に謙虚であれ」
三つ目は、「どんな人でも嫌いになることはない。嫌だなと思ったらその人の中に
自分よりも優れているものがあるかどうかを見よ」です。
そうすると、自分より優れているものがあることが分かって、その人のことが嫌いでは
なくなるのです。
この三つの教えを聞いてから、まもなく48年になろうとしていますが、私は一日として
忘れたことはありません。
叶うことならあの世に行った時に、おふくろに「母さんに言われたことはちゃんと
守ってきたよ」と胸を張って言えるような人生を送らなければいけないと思っています。

私はおふくろに感謝していることがあります。
おふくろは毎日保険の勧誘で何十人もの人と会います。
中には不愉快なことも、嫌なこともいっぱいあったと思います。
でも、私はおふくろから人の悪口を聞いたことが一度もありません。
「今日はこんな立派な人がいたよ」「今日はこんないい人に会ったよ」というようなことしか
言いませんでした。
当時の私にとって、それはとてもありがたいことでした。
「お天道様が見ている」という言葉があります。私にとっておふくろはお天道様です。
どこにいても、何をしていてもおふくろから見られていると思うと、恥ずかしいことは
できません。
おふくろが亡くなってから23年以上経った今も、私は毎日のようにおふくろと会話を
しています。
今日も帰ったら、おふくろの写真の前で、「今日はまた母さんの話をしてお金をいただいて
きたよ」と言うことにしているのです。
私は、ときに中学生や高校生に向けた講演をすることがあります。
その際に「お母さんを大切にしてください。『愛国心』という言葉がありますが、
それは身近な人を愛することからどんどん広がっていくものなのですよ」という話を
しています。
もし教育の立て直しが必要だとするならば、そういう身近なところから始めるべきではないか
と思うのですね。
 
おふくろは60歳の時に、「老人の憩いの森」という場所をつくったのですが、
その時の手紙を見つけました。
それは私が読売新聞に入って3年目の春、5月2日の消印でした。
「今、母さんはあなたが送ってくれた浜松のお茶を飲んでいるところです。このお茶を
飲み終わると、桜の木を植えに行こうと思っています。『老人の憩いの森』をつくろうと
思っているのです」
「道路に立っていると、誰かが車を停めて乗せてくれる。野菜がなくなると、誰かがうちに
野菜を持ってきてくれる。会う人、会う人、皆、友だちになってくれる。こんなありがたいこと
はない。そのありがたさに応えるために、自分は還暦を期して何をすべきかということを
考えました」
「持っている山を切り開いて、桜の木を植えようと思っている。
そしてベンチを置こうと思う。
遠くへ花見に行けない年寄りたちのために、花見ができるようにしたいと思っている。
桜の木の下には、たんぽぽ、すみれを植えようと思う。
栗の木も5、6本植えようと思っている」
「母さんは一人暮らしだけども、こんな楽しい計画で胸がいっぱいです。
あなたは何も心配しないで交通事故にはよく気をつけなさい。
偏食をしないようにしなさい。よく体操しなさい」
「どんな人の意見も馬鹿にしないで、よく耳を傾けなさい。今のうちにどんどん吸収して、
幅の広い人間になってほしいと思う。母さんはそのことだけを念じています。そして
あなたを信じています」
私は以前から、故郷にお金ではなく何か形あるものを贈りたいと考えていました。
この手紙を読み返し、「私が持っているのは本しかないのだから、自分にできることは
所有する本の一部を寄贈して、廃校になった学校に図書館をつくることだ」と思いました。
そして、その図書館を「老人の憩いの森」のように、いろんな人が集まることのできる場
にしたいと痛切に感じたのです。

とても素敵な話ですね。
「お天道様が見ている。」
そのお天道様が「お母さん」なんですね。
誰でもいいと思いますが、「見守られている」そんな存在。
人が見ていなければ「何をやってもいい?」なんて時代にはしたくありません。
自分にとって「誤魔化せない」「嘘の付けない」そんなお天道様を見つけてくださいね。
きっと、「感謝」「感謝」の一日になるのでは!?と思っています。
私も、何か「恩返しできる」ものを・・・・・・・・。
自分にとって「お手本となる」存在を探しながら・・・・・・。
その存在に、恥ずかしくない生き方をしたいものですね!
がんばれ!!日中健児!!
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