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2020/01/14

1月14日(火)日本講演新聞

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
「生き抜いたのはたまたまだった」
魂の編集長 水谷謹人氏より
 昔、命の始まりは出産ではなく、懐妊だった。年齢は母の胎内からカウントされ、この世に生まれ出た日を1歳の誕生日とした。
  この「数え年」の考え方でいくと、皆、満年齢より1歳多くなる。「歳は取りたくない」という気持ちは誰しも同じだが、人は死なない限り歳を取る。加齢はめでたいことの証だったのである。
  だから旧暦のお正月を迎えると、「旧年中にあの世に逝くことなく新年を迎えられた」ことに対して、会う人会う人お互いに「おめでとうございます」と言い合った。
  そして全員一斉に一つ歳を取った。年内にあの世に逝くかもしれないので誕生日まで待っていられなかったのだ。嬉しいことは先に祝う「予祝」という慣習である。だから、誕生日を迎える前に満88歳で亡くなったとしても「享年89」と表記した。
  ただ、「長生きはめでたいこと」と言ったが、さすがに90歳を超えると「もういい」という感覚になるのだろうか。
  大正15年生まれの義母は今年数え年で95歳になる。義父、すなわち夫を見送ってから40年ほど経つ。
  90歳を超えた頃から義母の口癖は「もうあの世に行きたい」になった。親しかった友だちがみんなあの世にいるので、「こっちよりあっちのほうが楽しいはずだ」というのだ。
  90年も生きてきた人の気持ちに少し興味を持った。そんな時、大正12年生まれの作家・佐藤愛子さんの『90歳。なにがめでたい』(小学館)と出会った。90年生きてきた佐藤さんが、いろんな場面で感じた気持ちが綴(つづ)られていた。
  佐藤さんのところに、ある雑誌のインタビュアーが来た。「人生で最も大切なことは何でしょうか?」と、高齢者への決まりきった質問をしてきた。
  「自分たちの世代はがむしゃらに生きてきた。物事を深く考えて生きてきたわけじゃない。『愛です』『感謝です』という答えが返ってくると思っているのか。そんなこと簡単に聞くな」と佐藤さんは怒りたくなったが、抑えた。
  別の雑誌のインタビュアーは「失礼な質問ですが」と言い添えて、「いよいよこの世から去って行かれる時、何を人生の最後に食べたいですか?」と聞いてきた。
  佐藤さんは「そんなものはない」と即答した。「言っても意味のないことは言いたくないし、そんなくだらない質問なんかするな」と思ったが、インタビュアーの次の言葉に佐藤さんは気をよくした。
  「私の弟は人生の最後に石焼芋が食べたいと言うんですよ。そしたらおばあちゃんが『そんなもん食べたら喉に詰まって死ぬがな』って…」
  お年寄りは、会話の中に別のお年寄りが登場すると嬉しいらしい。気をよくした佐藤さんは「人生の最後に食べたいものはイモッケ」と答えた。それは、見た目はコロッケだがひき肉が入っていない。じゃが芋だけだから佐藤家ではそれを「イモッケ」と呼んでいた。
  夫の会社が倒産し、自分が小説を書いて夫の借金を返済し、かつ家計を支えていた貧しかった頃の思い出を話し始めた。親子3人で毎日イモッケを食べていたそうだ。
  インタビュアーは「いい話です。記事に重みがつきます」と言って喜んで帰っていった。雑誌記者を見送りながら、佐藤さんは「人生の最後にイモッケなど誰が食べるか!」と心の中で呟(つぶや)いた。
  インタビューは難しい。レベルの低い質問をすると「くだらない質問なんかするな」と思われたり、軽い答えしか返ってこなかったりする。
  そう言えば僕も以前、くだらない質問をしたことがある。98歳で、今なお講演活動をされている外科医の井口潔先生に「健康で長生きする秘訣は?」と聞いたのだ。井口先生は間髪入れず、「そんなこと考えたこともありません」と答えた。そしてこう付け加えた。「長生きはたまたまですよ」

子どもたちへの「話」「授業」なども同じだなあ!と思いました。
レベルが低いと「くだらない!」といった顔や表情をする。
レベルが高すぎると「つまらない!わからない!」といった顔や表情をする。
それが、我々への「通知表」だと思って子どもたちと向き合っています。
みなさん!ご家庭でも一緒なのではないでしょうか??

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