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日誌


2019/10/21

10月21日(月)やっていることには、すべて理由がある

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
「天才・イチローはこんなに頭の使い方が違っていた!」より
料理評論家 山本益博
 
 当時私は大学生でしたが、慶応2年創業江戸前ずしの名店「弁天山美家古(べんてんやまみやこ)寿司」の四代目親方に気に入られ、お店によく出入りさせてもらっていました。
  そんなある年の9月の末か10月頭の、ちょうど秋風が立ち始めた頃でした。親方が鯛をおろしながら何か独り言を言っているのが聞こえてきました。
  「今何言ってたんですか?」と尋ねると、親方は言いました。
  「いやな、昨日までの鯛はそうじゃなかったんだけど、今おろした鯛はお腹のところにじんわり脂がのってやがってさぁ。海の底はもう秋なんだなって、そう思ったわけよ」
  その言葉に私はとても感激しました。
  毎日鯛をおろすけど、おろしている鯛は毎日同じじゃない。おろす鯛は季節によって変わるんです。だから、魚から季節を先取りする。それが職人仕事なんだなと理解できました。
  毎日同じ仕事を何十年と繰り返し、仕事を究める。でも、繰り返し同じことはしていない。常に上を目指して仕事をする。
  しかも、繰り返すほど手をかけなくていい部分が分かってくる。だからどんどん手際がよくなる。
  そうやってそのつど精度を高め、質を究めていくことで、現実にはあり得ない「完璧」を目指していくわけです。
  そんな「職人仕事」の完璧主義者の双璧として紹介したいのが、先日現役を引退した元メジャーリーガーのイチローさん、そして東京銀座「すきやばし次郎」の寿司職人・小野二郎さんです。
  このお二人は50歳も年が離れているにもかかわらず、仕事ぶりは驚くほどよく似ています。
  今年3月、ギネスブックから小野二郎を「現役93歳と128日の世界最高齢ミシュラン三つ星シェフ」と認定する額が届きました。おりしもその数日後、イチローさんが現役引退を表明し、記者会見を開きました。
  「50歳までプレーする」と断言していたイチローさんが、まさか、93歳の二郎さんより先に現役を退くとは夢にも思いませんでした。
  今回はその「完璧主義者の最終章」のお話です。

  2001年、メジャーリーグで活躍するイチローさんの特番がテレビで放映されました。
  インタビューを終えて立ち上がったイチローさんがテレビカメラに向かって言いました。
  「やっていることにはすべて理由がある。よく見ていてください」
  その瞬間、「この人、職人だ!」と思いました。職人は、必ずすべての行動に理由や訳があります。まさにこの言葉のように「すべて意味がある」のです。
  その言葉に心震えた私は、「よし、これからはそういうふうに見てやろう」と心に決めました。
  そうやって見ていくと、いくつかの「法則」に気付きました。
  イチローさんがベンチから出ていくのはいつも「左足から」。そして試合が始まってベンチから白線を超えるまでいつも「19歩」でした。
  「なぜ19歩なのか、理由を聞いてみたい」とずっと思っていました。
  すると、ある雑誌のインタビューで、「試合が始まって最初にグラウンドに出て行く時、自分の体調がいつもと同じかどうか、少し広めのストライド(歩幅)を取りながら確かめている」と答えていました。
  もう一つ発見しました。イチローさんはヒットで出塁すると、ベース上で、黒い手袋をしている人差し指をヘルメットの耳穴に入れるのです。「これにはどういう意味があるのだろう?」と思いました。
  ある方を通じて伝えてもらうと、「そんな質問受けたことないからぜひ会ってみたい」という答えが返ってきたのです。

  初めてお会いできることになり、私は二郎さんの「すきやばし次郎」にイチローさんを招待しました。
  「いやぁ、こんなにうめぇお寿司、初めてだ」と、とても美味(おい)しそうに召し上がってくださった後、「で、何が聞きたいの?」とイチローさんが言われました。
  私は、「一塁ベース上でヘルメットの穴を押さえますよね。あれ、どういう意味ですか?」と聞きました。
  しばし考えたイチローさんが発した言葉は、「リセットかな」でした。
  「クリーンヒットも嬉しいけど、ピッチャー前に転がったボールが間一髪でセーフになった時は笑っちゃいたいほど嬉しい。でも周りには敵がいる、次のプレーへの気持ちの切り替えも必要。そのリセットのために意識的にやっていたのが無意識になったのかな」と。

  そんな数々のイチロー・ウォッチングをまとめて2010年に本にしたのが『イチロー勝利への10ヵ条』(静山社・せいざんしゃ)です。
●「やっていることにはすべて 意味がある」
●「何より準備が大切」
●「すべては小さな積み重ね」
●「仕事の再点検を怠らない」
●「最善を尽くして完璧を目指す」
等の項目があります。
  イチローさんに、つらかった時期について尋ねたことがあります。
  「高校時代の野球部での1、2年の時と、オリックス時代の最後の1、2年」と答えてくれました。
  高校時代って、下級生は上級生のユニフォームまで洗わなきゃいけません。ただ、イチローさんは洗うのが嫌なわけではなかった。「洗濯機にみんなで並んで待つ時間がもったいない」と思ったのです。
  だからみんなが並んでる間、イチローさんだけは素振りの練習をやって、みんなが寝静まった時に一人洗濯をしたそうです。
  「素振りは誰よりもやった。それは自慢できる」と話していました。
  イチローさんは、頭の使い方がその当時から違っていたんだなと、私はとても驚き、感心しました。

私は「イチローほど」「二郎さんほど」完璧主義者ではありませんが、
子どもたちにも保護者にも「いつも言っていたこと」が、
「やっていること、言っていることにはすべて意味があります。意味を知りたければ
いつでも聞いてくださいね!」ということでした。
その「言い方」「口調」「強弱」など、基本的には「すべて意図して発して」います。
人間ですので「時には感情的になるときもありましたが・・・・・・・・・」
基本的には「子どもたちに対して、保護者に対して、地域に対して、社会に対して・・・・」
「こんな意味で!!」という意図を持って話をしていました。
それを「繰り返し」「積み上げていく」ことが、成長に繋がっているとしたら嬉しいですね。
教育は、教員は「そうあってほしい!!」と願っています!!
ときには、感情的になることも大切だと思っていますが・・・・・。
人と関わるみなさん!
ともに、頑張りましょう!!


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