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2019/10/18

10月18日(金)宇宙人になるために

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
 私は宇宙飛行士になる前は医者でした。ですから「健康長寿のヒントは宇宙にあり」というテーマを掲げ、宇宙に行きました。
  国際宇宙ステーション(以下、ISS)は、人類がこれまで宇宙に作った最大の施設で、地球軌道上の400キロ上空を飛行しています。
 ですからISSから見えるのは「丸い地球」ではなく、地球の一部だけなんですね。

  宇宙に行く前、2年の訓練期間がありました。
  たとえば、宇宙服を着て水に入って「無重力下での修理」の訓練をしたり、「宇宙船の帰還時に雪山に不時着した」という想定で、助けが来るまで生き延びるためのサバイバル訓練をしたりしました。
  そして、2017年12月17日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から、ロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗り込み、3人で宇宙へと飛び立ちました。
  宇宙船は2日間かけてゆっくりISSにドッキングしました。ISSにはすでに3人の宇宙飛行士が待っていました。こうして合計6人での半年間のミッションが始まったのです。
 私たちの生活空間は、ISSの中央にある筒状の「キャビン」です。そこでは人工呼吸器を使わず普通の格好で生活できます。
  ISSでは、空気や水は常に再利用しながら使っています。
  トイレでは、液体の排泄物を別途回収し、再生装置に回します。そこから70%くらいの水を再生し、飲料水や実験に使います。
  空気は、水を電気分解して作り出した酸素を補充しています。呼吸で出た二酸化炭素は、電気分解時の水素と合わせることでまた水になるのです。
  ISSは90分で地球を一周します。ですから人工の照明で調整し、世界標準時に合わせて昼夜の生活をしています。
  皆さんからよく聞かれるのが「宇宙食はおいしいのですか?」です。
  私が食べた宇宙食は、給湯器でお湯を入れて20分くらいでできる市販のお弁当みたいなものでした。
  とてもいい味付けでおいしかったです。冷たいものや温かい食べ物などバラエティに富んでいました。
  また、補給船で生鮮食品も届くので、半年間生活しても飽きることはありませんでした。
 シャワーはありません。無重力では水の使い方が難しいのです。ですから頭は水なしで洗えるシャンプーを使い、体はタオルで拭くだけです。でも室内の気温や湿度は快適なので、特に困りはしませんでした。
  ちなみに、洗濯はできません。数日間着たら服を着替え、その後服は捨てられます。
  無重力で生活すると骨や筋肉が弱ります。なのでISSには筋トレマシーンがあって、そこで毎日2時間トレーニングをしていました。
  これにより骨や筋肉の量は維持されるので、6か月経って地球に帰還しても宇宙に行く前とほぼ変化はありませんでした。

  宇宙生活でのもう一つの問題は「閉鎖環境」です。
  半年間ずっとクルー6人だけでの限られた空間の中での生活です。
  「その中でチームワークやメンバーの精神的健康を維持し、士気を高め、どうミッションをやり遂げるか」が問題なのです。
  そこで私たちが大事にしたのは、クリスマスや年末年始、各国の祝日などのパーティーでした。
  しかも意識的に、「みんなで馬鹿のように盛り上がる」ように努めたのです。
  どうしても日々が単調になりがちなので、テレビ会議でひんぱんに地上の家族と交流したり、毎週金曜日の夜はスクリーンを出してみんなで映画を観るようにしました。
  いろんなイベントを通して生活に花を添えることを大事にしたのです。
  地球に帰還してからの私がずっと考えていること、それは「二つの医学」です。
  一つは、宇宙での実験を地上での生活に還元する「地球人のための医学」です。
  宇宙で行うさまざまな実験や宇宙飛行士の健康情報のデータを用いて、それを地上の人たちの医療に役立てていく医学ということです。
  実際にこうした実験やデータは難病治療に役立てられたり、宇宙食の技術も災害食の開発に活用されたりしています。
  もう一つは、宇宙で暮らすようになった時に備えての「宇宙人のための医学」です。
  地球では、生物が海で誕生し、陸に上がりました。そして人類が誕生し、文明を開き、海を渡り空を飛ぶようになりました。
  やがて人類は、地球外に生存圏、活動圏を広げ、宇宙で暮らすようになることでしょう。そんな時代はそう遠くない未来にやって来ると思っています。 
  限られた宇宙飛行士だけでなく、誰しもが宇宙に行ける時代になった時、人間は「宇宙人」になるのです。そのための「宇宙医学」を今から考えたいのです。
  地球からの遠隔医療とか、月面に病院を建てる計画など、いろんなアイデアを思い浮かべています。
  「宇宙」という切り口から医学の課題に取り組み、それを地球で暮らす人たちの医療に活用し、やがてやって来る未来の宇宙探査にもメリットのある研究をしたい。それが私のミッションだと考えているんですね。

宇宙人はいるのか?
小さいころ、よく疑問に持ち、友だちとも議論をし、テレビでも取り上げられました。
人間は、地球以外の生物を「宇宙人」と呼ぶかもしれませんが、
もしも、宇宙人がいるのであれば、その宇宙人から見たら「人間が宇宙人」ですよね。
この無限に広がる「宇宙」で、人間だけが「唯一の生命体?」とは到底考えられません。
きっと、他にも「地球によく似た星」で、そして、「人間とは違った生命体」が・・・??
その生命体と出会う日のために、さまざまな「宇宙での探検?学習?」が繰り広げられて
いくのでしょうね!?
「宇宙」に思いを馳せるとき、人は「無限の可能性」を感じます。
親愛なる日中健児のみなさん!!
将来、宇宙に出てみませんか?関わってみませんか?
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