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2018/12/20

12月20日(木)あなた

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
みやざき中央新聞より
あなたはなぜ「あなた」なんですか?
あなたはいつ「あなた」になったのですか?
この問い掛けに答えを出そうと思ったら、先祖をちゃんと知らないといけません。
それはあなたが「あなた」になるまでの歴史だからです。
あなたをこの世に誕生させたのは、あなたのお父さんお母さんです。
そのお父さんお母さんをこの世に誕生させたのは、それぞれのお父さんとお母さんです。
あなたから見ると二組のおじいちゃんとおばあちゃんです。
これをずっと遡っていくと、それが「あなたがあなたになるまでの歴史」です。
どこまで遡れるかというと、弥生時代や縄文時代はもちろん、もっと遡っていくとゾウリムシ
とかミドリムシなどの単細胞生物にまで遡ることができます。
さらにもっと遡れば、地球の歴史にも言及しなければなりません。
地球がなかったら今のあなたはいませんから。
じゃあ、「太陽系がなかったら…」、「銀河系がなかったら…」と遡っていくと138億年前の
ビッグバンに辿り着きます。
それでもその途中で、あなたの歴史がどこかで途切れていたら、たとえば鎌倉時代に
ご先祖の誰かが流れ矢に当たって死んでいたら、「今のあなた」はいないんです。
不思議だと思いませんか。
だから、今生きていることに感謝しようと思ったら、まずお父さんお母さん、
それからおじいちゃんおばあちゃん、そのまたおじいちゃんおばあちゃんに感謝です。
江戸時代に生きたご先祖にも「よく生き延びたな」と感謝、鎌倉時代のご先祖にも
「よく生き延びたな」と感謝、弥生時代や縄文時代のご先祖にも「よく生き延びたな」と
感謝しなければなりません。
宇宙生成から今日までの歴史というのは、すべて「あなた」に繋がっているということです。

「命を大事にせんといかん」といろんな人が言ってますが、その真意は「これまでずっと
続いてきたんだから、簡単に人の命を縮めたり、自分の命を粗末にしたり、そんなことを
したらいかん」ということだと思うんです。

生命とは何かということを考える時、生命はどういうシステムになっているのかということを
考える必要があります。生命は、自分で複製するというシステムを持っています。
それが細胞分裂です。
1個の細胞が分裂すると、まったく同じ細胞が2個できます。
その2個の細胞が分裂して4個になる。
そうやって自己複製を繰り返していくのです。
命あるものは必ず死にます。
細胞もそうです。
でも1個の細胞が死んでも複製した細胞が残っていきます。
その細胞の中にあるDNAは細胞分裂によって、ずっと次の世代に生き残ってきたのです。
もう何千年も途切れていないんです。
これはミミズも人間もみんな同じシステムです。
こう考えていくと、人間だけが偉いんじゃないことが分かります。

すべての命ある生き物は同じシステムで、遠い過去から現在に至り、そして未来に命を
残そうとしているのです。このことを一言で「自然」と呼んでいます。
この自然界はすべてこのシステムで成り立っているのです。
これが私がテーマとしている「解剖学から観た60兆の細胞と生命の不思議」であり、
同時に「あなたがあなたになるまでの物語」なのです。
  
次に、生命の歴史を「自然」から「からだ」に視点を変えて見てみますと、
あなたが「あなた」になるまでの物語の始まりはたった1個の受精卵です。
精子は1回の射精で1億ぐらい出ていきますが、子宮を通って卵管に辿りつける元気な
精子は5000くらいです。
その中から卵子と結ばれるのはたった1個です。
それが受精卵になります。1個の精子だけにこれが許されるわけです。
1億もの精子の中からたった1個選ばれたのが皆さんたちです。
それを考えただけでも「すごいな」と感心してもらわないといけません。
その1個が別の1個だったら、皆さんの歴史は始まっていないのですから。
たった1個の受精卵から始まる生命の神秘です。
細胞、組織、器官、系統、そして60兆個の細胞からなる個体が出来上がります。

生物の最小単位は細胞です。
細胞が2個以上集まると「組織」になります。
組織がいくつか集まったら肝臓とか心臓などの「器官」になって、その同じような臓器が
集まると消化器系とか循環器系とか呼吸器系という「系統」になります。
そして、「あなた」というからだになります。
生命のことを知ろうと思ったらまず自然のシステムを知り、次に細胞を知り、
そしてからだのことをよく知らなければなりません。
私たちのからだは「謎多き小宇宙」と呼ばれています。
大きな宇宙と比較して人間のからだは小宇宙であるというのです。
ものすごく奥が深いです。
電子顕微鏡で観ていけば観ていくほど、解らなくなるくらい深い小宇宙です。
だからそっと電子顕微鏡で覗き観るとスリルがあるし、常に新しい発見があるのです。
 
私も「理科の教員」ですが、この「小宇宙」の話を聞いてから「理科」に興味を持つように
なりました。それまでは、テストの点を取る教科くらいにしか考えていませんでした。
人間一つ取っても、自然も、宇宙もまだまだ、
人間の手では「解明されていない部分」がほとんどです!!
謎が多く、何とかその謎を解明したい!という思いが「科学、医学の進歩」の根元でした。
きっと、いつかは「科学や医学」で解明される日が来るだろう?という人がいますが、
きっと、さらに「奥深い」のが、人間であり、自然であり、宇宙である!と思うのです。
だから、面白いし、楽しい!!と私は思っています。
みなさんは、どうですか?
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