3才・4才児は人間の一生の間でもっとも吸収力の高い時期で、暗記力の天才、記憶力の天才である。――したがってこの時期をはずすと素晴らしい能力は育たない。 何よりも豊かな環境、豊かな生活経験が必要です。 ◎教育は0才から出発します。0才からの教育計画が必要です。 0才~3才まで―家庭での働きかけ―能力の差が出てくる。能力の差は遺伝ではない、親の子育ての差である。 3才~6才まで―園での働きかけ―ことば・音感・運動の繰り返し。(知性、感性を育てる) 6才は人間としての完成期―つきたての餅がかたまる時期(人の習性が出来てしまうので)その後の教育では形を変えることが困難である。 それはなぜか?―大脳生理学が発達し、6才までに80%の脳が完成するといわれる。もって生まれた140億の大脳の配線が80%出来あがってしまう(脳そのものの構造が出来あがる時期)―生活習慣・ことばの記憶などすべてに型はめの必要な時期である ◎3才~6才児には集団活動の刺激が必要である。 集団での保育形態には自由保育と一斉保育がある。 ◆自由保育、のびのび保育は戦後の遺産―必ずしもよい面ばかりではない。幼児期の自由は実際には放任保育になる、どうしてもわがままな行動を許してしまう。気まま勝手を育てることになる―その結果集団での規律が乱れ、なかなか統一が取れない。 ◆一斉保育には規律がある―集団生活は不自由な生活体験の場。 自由や気まま勝手は許されない―不自由のなかの自立が個性、創造性を育てる―不自由な生活体験から我慢を知る。 ◆意思の強い子―我慢のできる子 子どもの欲求不満は、与えられないことから生ずるのではなく、与えすぎから生ずることが多い。―我慢は3才までに―理屈のわからぬうちに |