被災高齢者支援お役立ち情報
 
混乱する高齢者へのかかわり方
 
福祉と生活ケア研究チーム 研究員 伊東美緒

 混乱する高齢者に対してイライラして「いいから座ってて」と言ってしまうことがあります。周りのみんなが忙しく動いているから自分も何か・・・と思っているのに、こう言われてしまうと迷惑な存在と言われているようで疎外感を感じさせ、悪循環になります。
落ち着きがなくなってから対応するのは大変な労力を強いられますし、なかなか解決できるものではありません。落ち着きをなくす前に予防的に高齢者に接することが混乱の回避につながると考えています。そこで、周囲の人が知っておくとよいポイントをお伝えします。
 

1.無理に説得しようとしない

 「皆がいるところだから黙ってて」などと説明、説得しがちです
何回も説明したのに分かってもらえないということは、理解できない、もしくは記憶できないという問題があるかもしれません
このような状態では、説明や説得は無理であると考えたほうがよいでしょう。
 

2.夜間よく眠ってもらうためには

子供たちの協力を得る 危ないからといって、できるだけ動かないように伝えていませんか?
日中の活動量を高めたり、日光にあたることは、体内リズムを維持するために重要といわれています。

 ある程度歩く場所が確保される状況であれば、できるだけ体を動かせるよう援助しましょう。日光にあたる場で体を動かせれば、なお良いようです。
見守る人が足りない場合には、ボランティアや小学校高学年以上の子どもたちの協力を得るのもよいと思います。



 

3.頼られていると感じさせる声のかけ方

この子たちを見ていてくれる? 疎外感を感じさせないために、頼られていると感じさせる言葉をかけてみてください。

 例えば、子供が数人集まって遊んでいるとき、特に親の見守りは必要なくても、「おばあちゃん、ここに座ってあの子たちが外に行かないか見ていてくれる?」と頼みます。少し座ってみてくれるかもしれません。ただ長く続くものではありません。でも、それでいいのです。短い時間でも子供のお守りをした気分を味わってもらいます。

 また、高齢者の側を離れなければならない時、「私が行くからここで待ってて」という対応になりがちです。置き去りにされた心配から歩いて探しに行くかもしれません。このようなときには、「○○を取りに行ってくるから、このかばんをちゃんと見ておいてね」と本当は貴重品などの入っていないかばんを渡します。すると、守るという役割をこなそうと、じっと座って待っていてくれるかもしれません。戻ってきたときに「ありがとう、安心して行けたわ」と言われるとなお喜ばれるのではないでしょうか。