カトリック長崎大司教区
大司教

髙見 三明


「平和構築における政治家と宗教者の役割」

 人類の歴史を通して政治と宗教は癒着したり対立したりしてきましたし、
現在もある国や地域によってはそのような状況にあるようです。
しかし、どちらも同じ人間の営みであり、どちらも平和を目標とするのであれば、
対立よりも協力関係にあって当然だと思います。
ただし、互いに自らの利益のために他を「利用する」ことがあってはなりません。

 「政治」の定義は一定していないようですが、『日本国憲法』の前文は一つの答えを与えています。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、(… …)
ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、
その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである」。
このように、国民がその代表者を通して国民のために行う政治について述べた後、
その政治が平和をめざしていることを強調します。
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。
われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる
国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
平和のうちに生存する権利を有することを確認する」。
ここで、日本の政治は自国の平和のみならず諸国間の平和な関係を築くために寄与したいとの決意が表明されています。

 一方、宗教、否、宗教者は時として損得に左右されて対立を引き起こしてきました。
政治にしても、政治体制そのものが問題になる場合もありますが、
政治家が問題の元凶になることが多いのではないでしょうか。
そこで、諸宗教が、各々の本質とあり方を絶えず確認しながら、
相異を超えて共に平和構築に向かって進むことが期待されます。
すなわち、宗教は、宗教者に対しても政治家に対しても真理をさとり、正義を守り、
自由を尊重し、平和を愛好し、他者をいつくしむ姿勢をつくり育む役割を持っているのではないでしょうか。


(会報8月号より)

 

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