日本聖公会首座主教
WCRP 日本委員会理事長
植松 誠

「第10回WCRP 世界大会に見える変化と潮流」


8月20~23日、ドイツ南部のボーデン湖畔の古都リンダウで開催された世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)第10回世界大会には、125か国から900人を超える参加者があり、日本からは正式代表やオブザーバーなど約40人が参加しました。

今までの9回と大きく異なる点は、今回の開催に際してはドイツ政府の全面的な支援があったということです。財政的な援助に加えて、大会運営や内容に関しても、ドイツ政府が準備の段階からかなり関わっていたそうです。それは、ドイツが近年、中東やアフリカなどからの難民をたくさん受け容れ、「自国第一主義」の風潮が高まるEU諸国の中で、また増大する国内での不満もあり、世界的規模の宗教者の英知を必要としていたと思われます。


大会では、全体集会、分科会など豊富な人材による講演、パネルディスカッション、協議が精力的に行われました。その結果として、最終日に大会宣言文が採択され、その最後には共通の行動への呼びかけが9項目掲げられていますが、その内の8項目に、日本委員会から提唱したメッセージや提言が盛り込まれているように思いました。この大会を通して印象的だったのは、女性の存在と働きにライトが当てられ、参加者の共感を集めたことでした。また、喫緊の最重要課題として、地球温暖化への対策と行動に、全世界の宗教者たちが取り組もうということでした。私は気候変動の分科会で、福島原発事故について話し、原発の危険性を、環境問題として、また宗教者の倫理の問題として訴えましたが、世界の関心としては、この問題はまだまだ理解されていないという思いを強く持ちました。


また、これまで27年にわたって事務総長を務められたウィリアム・ベンドレイ博士(アメリカ・キリスト教・男性)から、新たに、アッザ・カラム氏(エジプト生まれ、オランダ・イスラム教・女性)に事務総長の大役が引き継がれたことも、今回の世界大会のハイライトでした。


WCRPはもともと1970年に日本の宗教指導者が中心となって提唱して始まった国際的な団体であり、これまでの世界大会では、常に「創始者」である日本の宗教者の存在が背後に色濃く感じられたものですが、今回の世界大会では、WCRPの理念が世界に広く浸透していって、もはや「日本」が前面に出ることはなくなってきているように思い、そこにある意味での寂しさを感じました。しかし、実はこの世界大の広がりこそ、WCRPを創立された私たちの先達の深い願いであり、祈りであったのではないかと改めて思わされました。

 



 

(会報10月号より)

 

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