より平和で安心な社会を実現するために、私たちは発足当初より世界の諸宗教のネットワークを活用し、国際協調、核兵器廃絶・軍縮、環境問題、難民問題、紛争変容・予防、災害復興に積極的に取り組んでいます。

1.世界に広がる出会いと対話


取り組みと概要
WCRP/RfP日本委員会は、世界90ヵ国以上にわたるWCRP/RfPネットワークの一員として、国内外のさまざまな宗教者、宗教コミュニティと連携し、出会いと対話をもとに世界の諸課題解決のために取り組んでいます。
また、宗教コミュニティのみならず、国連諸機関、NGO、NPO、政界、学術界、経済界などとネットワークを構築し、協働しています。

国際ネットワーク
WCRP/RfP国際委員会およびアジア地域を包括するアジア宗教者平和会議(ACRP)、そして世界90ヵ国以上にある国内委員会(諸宗教評議会)と連携し活動しています。
特に東北アジア地域では、韓国宗教人平和委員会(KCRP)、中国宗教者和平委員会(CCRP)とは、積極的に対話・交流を行っています。
また、中東地域、アジア地域から宗教者を日本に招き、対話のための場を提供しています。

提言
5~7年に1度開催されるWCRP/RfP世界大会やACRP大会において、諸宗教の結束した取り組みとして宣言文を採択し、この宣言文に基づき、宗教コミュニティや社会への啓発と活動を展開します。
第10回WCRP世界大会への提言(日本語・English).pdf

学習・セミナー
2009年から毎年、日中韓の宗教者、学者らが東北アジア平和共同体構築に向けて意見交換するセミナーを、韓国宗教平和国際事業団(IPCR)と共催しています。

人道支援
2015年にはネパール地震、2017年にはバングラデシュのロヒンギャ難民に対して、WCRP/RfP国際委員会やアジア宗教者平和会議(ACRP)と連携し、現地委員会を通じて支援を行いました。


2.核兵器のない世界へ


取り組みの概要
2017年に国連で採択された核兵器禁止条約が、各国の批准を経て発効されるようアドボカシー運動を展開しています。日本をはじめ、各国政府の速やかな条約批准を目指し、核兵器廃絶に取り組む諸機関、諸団体と協働しています。
これまでにも、国連軍縮特別総会での演説、国連軍縮会議や核兵器の人道性の問題に関する国際会議に参加し、提言を行いました。

国際ネットワーク
WCRP/RfP国際委員会や、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)、平和首長会議(Mayors for Peace)、科学者によるパグウォッシュ会議、核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)、ヒバクシャ国際署名などと連携しています。

解決に向けた提言
非人道性にもとづく核兵器廃絶への提言や声明を発表しています。
2015年、2019年にはPNNDとの共同提言文、2017年に核兵器禁止条約提言ハンドブック、2016年の核兵器による威嚇・使用の合法性に関する国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見発表20周年に寄せた声明文、2013年の核軍縮に関する実践情報ガイドなどがあります。

学習・セミナー
2018年より日本パグウォッシュ会議と共催で年5回の連続講座を開催しています。
その他、核兵器廃絶に向けたシンポジウムを開催し、2016年には核兵器廃絶に向けた国際特別セッション(国連大学)、2015年には科学者と宗教者との対話集会、原爆投下70年シンポジウム(広島市)を開催しました。

人道支援
2010年、ARMS DOWN!共にすべてのいのちが守るためのキャンペーンを実施し、日本国内で1,000万名の署名を集め、核兵器廃絶を訴えました。
現在は、「後世の人びとが生き地獄を体験しないように、生きているうちに何としても核兵器のない世界を実現したい」という想いから、被爆者の方々が始めたヒバクシャ国際署名の活動を、2017年より日本原水爆被害者団体協議会等と協力して行っています。またピースデポとともに「北東アジア非核兵器地帯構想」の宗教者による署名活動を展開しています。

「ヒバクシャ国際署名」「RfP 国際核廃絶・軍縮 シンポジウム 〜ICJ20周年〜」についてはこちら

 
3.気候変動に向けた取り組み


取り組みの概要
2015年12月、国連気候変動枠組み条約(COP21)が締結され、すべての加盟国が2020年以降の温暖化対策のための温室効果ガス削減を約束しました。
2016年から国連ミレニアム開発目標(MDGs)を引き継ぎ、持続可能な開発目標(SDGs)がスタートしました。
WCRP/RfP日本委員会は、ミャンマーでの気候変動プロジェクトやいのちの森づくりプロジェクトなど、国内外の宗教者と協働しながらSDGs達成に向けて具体的に取り組んでいます。

国際ネットワーク
WCRP/RfP国際委員会やWCRPミャンマー委員会との合同プロジェクトとして、ミャンマー国内で諸宗教青年・女性ネットワークをつくり、教育の重要性、多民族・諸宗教の融和などの啓発を行っています。
また、植樹活動を行い、自然災害から地域を守るように努めています。

解決に向けた提言
WCRP/RfP日本委員会は、2020年1月に「WCRP気候変動への非常事態宣言」を採択し、個人、宗教組織による環境保護対策を呼びかけております。
特にパリ協定の1.5℃目標の順守のための行動を呼びかけております。
2020年度は、同宣言を基に気候危機タスクフォースを立ち上げ、行動計画を策定し実施します。
また、「もったいない」精神をさらに世界レベルで意識を促すための提言を行っています。

学習・セミナー
2016年より『気候変動・地球温暖化に対する宗教者の役割や行動とは何か』、『環境問題と仏教思想』、『環境省における地域循環共生圏について』などをテーマに、気候変動に関する学習会を定期的に開催しています。
また、環境問題への意識啓発のため、デジタル地球儀を活用した「感じる地球ワークショップ」を開催しています。

いのちの森づくり
2014年に開催された第8回アジア宗教者平和会議(ACRP)の仁川宣言で「1人が1本の木を植える」と提唱されたこと受け、2016年から埼玉県所沢市に約1万平米の土地を借用し「いのちの森づくりプロジェクト」を展開しています。
青少年に、森の整備や植樹活動などを通じて、自分も地球市民の1人であるという意識醸成を行なっています。


4.難民を支える

取り組みの概要
難民支援事業に積極的に取り組み、1970年代のインドシナ難民の救援事業やカンボジア難民キャンプの運営支援をはじめ、アフガニスタン難民へはシャンティ国際ボランティア会(SVA)と協力し、教育支援を行いました。
2017年からは認定NPO法人難民支援協会(JAR)と共に、シリア難民留学生の受け入れ事業を実施しています。

国際ネットワーク
世界が一体となって難民保護を促進していくための国際的な取り組みである「難民に関するグローバル・コンパクト」に、Japan Forum for UNHCR and NGOs(J-FUN)を通じて、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所や国際NGOと協力しています。
2018年には、宗教的視点を盛り込むための「難民と移民に関するグローバル・コンパクト策定のための諸宗教会合(ニューヨーク・国連本部)」に参加し、提言しました。

学習・セミナー
難民問題、難民受け入れに関しての学びを深めるため、UNHCRやJAR、日本国際ボランティアセンター、社会福祉法人さぽうと21などの協力団体からスピーカーを招き、学習会を開催しました。

人道支援
JARとの合同事業であるシリア難民留学生の受け入れは、日本初の民間主導による難民受け入れ事業です。
留学生は自活することを基本としていますが、語学の問題や文化・宗教的な相違から、来日直後にアルバイトを開始することが難しい状況です。
そこで、勉強により集中できる環境を整える目的で生活費の一部を支援しています。


5.和解につながる取り組み

取り組みの概要
一人ひとりが平和をもたらす人になれるよう、さまざまな団体と連携し、活動を行っています。
特に、平和教育や平和構築分野で活躍する国内外の専門家と連携し、いのちの尊厳に基づいた対立変容や対話の手法を学び、フィールドワークを通して「和解」を実践的に探求するワークショップ・セミナーを提供しています。

国際ネットワーク
平和教育を行う団体であるミンダナオ・ピース・インスティテュート(Mindanao Peacebuilding Institute/MPI)、東北アジア地域平和構築インスティテュート(Northeast Asia Regional Peacebuilding Institute/NARPI)などと協力しています。

学習・セミナー
「平和と和解のためのファシリテーター養成セミナー」の開催のほか、国内外に存在する人権問題について学びを深める「同和問題に関する学習会」、「ヤジディ教についての学習会」などを行っています。
→「平和と和解のためのファシリテーター養成セミナー」についてはこちら



6.災害の復興支援


取り組みと概要
2011年に発生した未曾有の災害である東日本大震災では、(1)「失われたいのち」への追悼と鎮魂、(2)「今を生きるいのち」への連帯、(3)「これからのいのち」への責任を方針に、宗教者や行政、医師、大学、NGOなどとネットワークを構築し、物的・財的支援だけでなく、諸宗教の祈りの集いや傾聴活動などの精神面のサポート、コミュニティづくり、社会的弱者と呼ばれる方々への取り組みを行いました。
2016年の熊本地震、2018年西日本豪雨災害、2019年台風災害においてもボランティア派遣等を行いました。

国際ネットワーク
WCRP/RfPネットワークだけでなく、国連人道問題調整事務所(OCHA)をはじめとした国連機関や国際NGOと連携しています。
2015年3月には、仙台市で開催された「第3回国連防災世界会議」の関連行事として、「防災と宗教シンポジウム」を開催し、宗教者の災害復興支援について国際的な発信を行いました。

解決に向けた提言
「防災と宗教シンポジウム」では、(1)防災、(2)緊急時対応、(3)復旧・復興期、(4)行政との連携、(5)パートナーシップ等の観点から提言を行い、それを関連団体ともに「防災と宗教」クレド(行動指針)を作成し、宗教界に災害対応を呼びかけております。
また災害時における特別な配慮を必要とされる方々への支援の必要性から、女性部会は防災マニュアル『災害時に備えて-発達障がい児者受け入れのてびき』を発刊しています。

学習・セミナー
災害復興の宗教者の役割や被災者の心のケア、原子力問題などに関して、宗教者、被災者の方々、行政、医師、研究者、メディアと合同で円卓会やシンポジウムを開催しました。
2019年には『フクシマコミュニティづくりから見えてきた復興の展望』をテーマに学習会を開催し、コミュニティづくりについての学びを深めました。

人道支援
東日本大震災で分断されたコミュニティづくりへの財的支援を行うフクシマコミュニティ支援プロジェクトを実施し、262事業に支援を行いました。
また、災害時には、WCRP/RfP日本委員会に協力する宗教コミュニティから被災地へボランティアを派遣します。
熊本地震以降、新日本宗教団体連合会(新宗連)と共にVolunteer of WCRP&SYL(V.O.W.S)を編成し、各宗教コミュニティからボランティアを募り、瓦礫の処理や災害ボランティアセンターの運営、ニーズ調査など被災地復興の一助を担いました。