WCRP 日本委員会事務局長
篠原祥哲

「原点としての『布施』と新たな時代の要請」


このたび、國富敬二師の後任として、WCRP日本委員会事務局長に就任することになりました。よろしくお願い申し上げます。

事務局長を務めさせて頂くにあたり、私は三つのことを心掛けてまいりたいと思います。

一つは、「人とのつながり」を大事にすることです。昨12月、「WCRPフクシマコミュニティづくり支援プロジェクト」で関係する182団体に、福島の復興についてのアンケート調査を行いました。その中で「あなたにとって現在の生活で大事と思われるものは」という質問に対して、最も多かった回答が、「すまい」や「景気・くらしむき」をおさえて、「人とのつながり」でした。現在、これは被災地域のみならず他の地域においても「人とのつながり」が最も求められていることと思います。

二つ目は、國富前事務局長が事務局スタッフに繰り返し語られた「調整は足で、フェイスtoフェイスのコミュニケーション」の実践です。このアンケート調査では、WCRPの支援方法についてもうかがいました。WCRPから各団体への財的支援は、銀行振込ではなく、各団体を訪問し直接手渡しの支援を行いましたが、このことに対し圧倒的多くの団体が、この対面方式が良かったと回答されました。それは、各団体の活動についてWCRPの担当者にじかに話をすることができ、その出会いが安心感と新たな活力を生み出したからとのことです。今後、ICTを利用したデジタルネイティブ世代への対応が急務となりますが、これからもこのコミュニケーションを強く意識し、多くの方々にWCRPとつながると活力と元気がみなぎると実感して頂ける事務局を心掛けたいと思います。

そして三つ目は、とくに大切な「布施」の実践です。本年1月、WCRP日本委員会の庭野日鑛会長と懇談の機会を頂いた時に、私は「布施」の大切さに気付かせて頂きました。布施とは、仏教の修行の一つで、精神的、肉体的、物質的のあらゆる面から、人のため、世のために尽くすことです。「利他」や「愛他」の精神ともいえ、日常的に実践する際には「まず人さま」という言葉で表すことがあります。この「布施」は、創設以来、WCRPのすべての諸先達が大事にされた精神であったと思います。このことの実践を事務局ではこだわり学び合っていきます。

本年、WCRPは創設50年の節目をむかえます。新たな時代の要請に応えるWCRPのあり方を、「布施」の実践を通して探求したいと思います。



 

(会報2月号より)

 

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