メニュー

西小学校東小学校北小学校南小学校相野山小学校香久山小学校梨の木小学校赤池小学校竹の山小学校日進中学校「日中健児のつぶやき」
学校の概要周辺地図年間・月間予定表交通安全学校からの文書学校からの各種おたよりR2 部活動方針部活動だよりリンクリストPTA活動日中健児のつぶやき(H30)日中健児のつぶやき(R1)日中健児のつぶやき(R2)
日進西中学校日進東中学校日進北中学校作品募集のお知らせ

日誌


2018/06/12

6月12日(火)間違い?

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
テレビ局で番組を作るディレクターさんの話です。
「注文をまちがえる料理店」というプロジェクトの発起人をしています。
今日は、「このプロジェクトって一体どういうものなのか」「何でこんなことをやったのか」、
そういったことをお話しします。
「注文をまちがえる料理店」を一言で言うと、注文と配膳をするホールスタッフがみんな
認知症の方という、ちょっと不思議なレストランです。
具体的には2017年6月に、プレオープンとして東京の港区で小さなレストランを借りて
2日間、その後、9月に東京の六本木で3日間再オープンさせました。
ですからこれは常設のお店ではありません。
その時のホールスタッフに、昭和2年生まれのシズさんというおばあさんがいました。
90歳で、今回参加した方の中で最高齢です。
元々彼女は高級料亭の女将をやっていらっしゃったそうです。
そんなシズさんですが、「注文をまちがえる料理店」に来る前、「不安でいっぱいでした」
とおっしゃっていました。
認知症になって以来、できることがどんどん減っているのをご自分でも自覚されていた
のです。
そんなシズさんにお客さんが「自分の母と同じ歳のシズさんが元気に働いているのを
母に紹介したいので写真を撮らせてほしい」と声を掛けました。
これはシズさんにとってとても大きいことだったようで、すごく喜んでいました。
シズさんはこの9月のイベントの1か月後に亡くなられたのですが、
「注文をまちがえる料理店」で働くシズさんの顔がすごくイキイキされていたので、
そのお写真をご家族に差し上げたらとても喜んでくださいました。
ご家族の方が言うには、「注文をまちがえる料理店」から帰ってきたシズさんは
「私はまだまだやれる。自信がついた」というようなことをおっしゃっていたそうです。
僕はその話を聞いて、福祉の専門家でもないし、認知症の何たるかも分かっていないのに、
「注文をまちがえる料理店」をやってよかったと素直に思えたのでした。

6月の「注文をまちがえる料理店」がテレビで紹介されると、想像以上の反響がありました。
9月の時には「アルジャジーラ」という中東のメディアやアメリカの「ニューヨークタイムズ」、
中国・国営放送「CCTB」、そして韓国の公共放送「KBS」など、多数の海外メディアから
取材を受けました。
面白かったのは、国や人種、思想の異なる人たちが、この「 注文をまちがえる料理店」
を熱心に取材してくれたことです。
皆さん、何に一番反応したかと言うと、「認知症の人なのになぜあんなに笑顔で働いている
のか」ということと、「注文を間違えているのになぜお客は怒らないのか」という、
この2点です。
6月のプレオープンの映像を見て、それはどういうことなのか知りたくて取材に来た
ということでした。

「注文をまちがえる料理店」というプロジェクトをどうやって作ったのかという話ですが、
一つは、「ハンバーグが餃子になった」というエピソードが原点となっています。
5年前、僕はディレクターとして、名古屋で認知症介護のプロフェッショナルといわれている
和田行男さんという方のグループホームの取材をしました。
和田さんはかなりユニークな介護をやっている方で、「認知症になっても最期まで自分らしく
生きる姿を支える介護」にこだわって30年近くやってこられた方です。
だから、和田さんのグループホームでは、皆さんお料理はするし、お掃除、洗濯、
買い物など、当たり前の暮らしを続けています。
ただ、認知症ですからちょっとずれてしまう。
そこをサポートしていくのがプロの介護福祉士の仕事というポリシーです。
取材中、入居者の方にご飯を作っていただきました。
献立はハンバーグと聞いていました。
ところが出てきたのは餃子でした。
「どこでどう間違えたらハンバーグが餃子になるのかな」と思うのですが、
ひき肉だけが共通した材料ですよね。
それで「これ、違いますよね。
今日はハンバーグですよね」と言おうとしてその言葉を飲み込みました。
何でかと言うと、そのことを気にしているのはその場で僕だけだったからです。
それが日常のことなので、皆さん餃子を美味しそうに食べているんです。
その時、はっとしました。
「間違いというのはその場にいる人たちがそのことを受け入れさえすれば、
間違いじゃなくなるのだ」という当たり前のことに気付いたのです。
同時に、「注文をまちがえる料理店」というキーワードが思いつき、
頭の中に映像が流れてきました。
僕がその料理店に入ったら、お年寄りの方が接客してくれて、僕がハンバーグを
頼んだのに餃子が出てくる。
僕が「餃子じゃないですよ、ハンバーグですよ」と突っ込みを入れると、
おじいさんやおばあさんも「わっはっはっ」と笑う、そんな映像が浮かんで、
「これ、いつかやりたいな」って思ったのです。
これが僕が「注文をまちがえる料理店」を作ろうと思った一番のきっかけです。

「間違い」を皆が受け入れたら「間違い」じゃなくなる!!
「みんなの違い」をみんなが受け入れたら「違い」じゃなくなる!!
1回しかチャレンジしていない人が1回失敗すると「すごい、失敗」になるが、
100回チャレンジすれば、1回くらいの失敗は「たいしたことはない!!」
人間は、数少ないことにこだわりを持ちますが、回数を重ねれば・・・・・・・。
結局、経験をたくさんすれば「怖いものなし!?」ですかね!!
がんばれ!!日中健児!!
07:24 | 投票する | 投票数(11) | コメント(0)