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2018/09/20

9月20日(木)加藤諦三さん 2

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
自分のことを好きな人は希望を持っています。
希望はどんな逆境の中でも心の支えになりますから、自分を大切に思い、
自分の意思で生きていけます。
それに対して、自分のことが嫌いな人は「野心」を持っています。
「見返してやりたい」「人に好かれたい」「褒められたい」という気持ちです。
そういう人にとって重要なのは「人からどう思われるか」です。
「自分はこう生きていきたい」という思いではありません。
「野心」は本当のエネルギーにはなりません。
一度挫折すると立ち上がれなくなりますから。
だから、たとえ周りから貶(けな)されたり、馬鹿にされたりと、否定的なメッセージを
受け続けてきた人でも、「これも自分の人生なんだ」と前向きに受け入れることで、
困難に負けない生きるエネルギーを湧き出させることができるのです。
これが、うつ病や自分のことが嫌いな人が元気になるために大事な二つ目です。

他人と比較されて不愉快な思いをした経験をお持ちの方も少なくないと思います。
たとえば「親戚の◯◯ちゃんはあんなに勉強ができるのにどうしてあなたは・・」と
言われたり、野球をやっている子が「今日はいいプレーができた」と家に帰って
自慢したら、「その程度のことで自慢なんてレベルが低い」などと言われて
ガックリきたとか・・・・・・・。
そういう体験があると、不愉快という感情的記憶が蓄積されます。
その記憶によって「他人が褒められると自分の価値が下がった」と感じて不愉快になる
のです。
でも、不愉快になっているのは現在ではなくて過去です。
つまり、「過去に囚われている」のです。
よく「自立」といいますが、自立とは「過去の人間関係から解放された状態」です。
逆に、過去の感情的記憶に囚われている人は「心に手錠を掛けられた状態」なのです。
手に掛けられた手錠は見えますが、心に掛けられた手錠は見えません。
本人も自分が手錠を掛けられているということに気が付いていません。
だから本当は輝かしい未来があるのに、未来を失ってしまうんです。

霞が関のエリート官僚や地方公務員など、結構いい雇用条件なのにうつ病になる人が
います。収入も安定しているし、職場が潰れる心配もなし、年金もちゃんとしている。
それでも「死にたい」と思っている人が結構いるんです。
どんなに恵まれた環境の中にいても、「心に手錠を掛けられている」ということに気が
付いていないと、幸福を感じることができないんですね。
これも、先に紹介した精神科医のデヴィット・シーベリーが言うように、
「気付くこと」から治療が始まります。
「心に掛けられた手錠」、すなわち「自分は過去に囚われている」ということに気付くところ
から、本当に意味のある素晴らしい人生を拓くことができるということです。

先日、「ウサギとカメ」の話をしましたが、ウサギは野原で生活している生き物で、
カメは水の中で生活している生き物です。
それぞれが「自分は何者であるか」ということをきちんと知っていれば、
あのような無駄な競争をすることもなく、幸せな人生を送ることができるのです。
今日、自分のことが嫌いな人すべてに私が伝えたいのは、
「過去の囚われに気付きましょう」ということです。
親愛なる日中健児のみなさん!
あなたは、「自分が好きですか?」
そして、「過去に囚われていませんか?」
本日も勉強になりました。
ありがとうございました!!
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