インターネットを活用した技術開発の方向性は今や
1 ウェアラブル(身につけられる)
2 インプランタブル(埋め込める)という形で進化しています。
「このような技術は二つの方向性を持っている」と話されまています。
1 「健常者の体の機能の補強」という方向性
2 「障がい者の機能の回復」という方向性です。
ウェアラブル・インターネットや、インプランタブル・インターネットの技術開発の
方向性の二つ目は、体に障がいをお持ちの方の機能の回復です。
何らかの事故で脊髄を損傷された人は、脳の指令が足に伝わらず、
肢体不自由という障がいをお持ちです。
その人たちは脳波を測定するヘッドギアをかぶり、足の外側にはロボットの足のようなもの
を取り付けます。これをエグゾスケルトン(EXO)といいます。
「スケルトン」は骨格ですので、「外骨格」という意味です。
「がい骨格」というと不気味な音の響きがあるので、私は「そと骨格」と呼んでいます。
背中に箱型のコンピュータを背負い、そのコンピュータが脳波を解析します。
たとえばその人が「立ちたい」と思ったら、その信号を足に取りつけたエグゾスケルトンに
送り、ウイーンと立ちます。
「ボールを蹴りたい」と思ったら、ポーンと蹴るのです。
車いすの生活を送られている人にとって、このエグゾスケルトンは希望だと思います。
まだ完成はしていませんが、松葉杖程度の補助具があれば自立した歩行ができるように
なっている段階です。
日本のメーカーには、完成しないと市場に出せないという傾向がありますが、
アメリカのメーカーはとりあえずお役に立つものであれば、未完成でも発売しよう
とするのですね。
どちらがいい・悪いではなく、日米にはそういう差があるようです。
次に義手・義足の話です。
我々健常者は、指先の触圧が脳に伝えられるので、いい具合にコップを握ることができます。
握力が強すぎると紙コップはつぶれてしまいますし、握力が弱いと持ち上げられません。
ちょうどいい握力で紙コップを握るように脳は指先に指令を出すのです。
医者と技術者は、「義手の指先から脳へも、このような感覚を返したい」という思いで
技術開発をしています。
義手で紙コップを握ると、その触圧が脳に伝わり、脳から義手の指先にどれくらいの握力
で握ったらいいかという指令が伝わる。
これが実現するとサイボーグへの夢がさらに現実味を帯びてきます。
現在、この技術は、ある程度のところまでは到達しているそうです。
手で握った物の「固さ」を瞬時に判断して、「適度な握力で握ること」は、
我々健常者にとっては「当たり前」なのですが、それを「ロボット」や「機械」に
行わせるには・・・・・・・・・・・。
ある程度のところまで到達しているそうですが、裏返せばそれほど、「人間の機能」
は複雑で「素晴らし」のです。
誰もが当たり前として持っている機能が、「死ぬまで、誰にでもある?」と思うのは???
誰もが死ぬまで「健康」であることを望むと思いますが、将来のことは「誰にも」分かりません。
「誰もが安心して、安全に生活できる社会!!」
科学の進歩とは、そのような社会の実現に寄与するものであってほしい!!と願っています。
科学の進歩とは、「障害をなくす努力」なのかもしれませんね!
ものなどの物的障害もそれに関わる人間の心の障害も・・・・・・・・・・・。
がんばれ!!日中健児!!