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2019/05/27

5月27日(月)信用を貯める

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
お昼ご飯を食べに行く。普通は食べた後、支払いを済ませて店を出る。これが世界共通だが、日本にはこの順番を逆にしている店が少なくない。まだ食べてもいないのに先に支払いを要求される。券売機で食券を買うのだ。このシステムは海外にはあまりないそうだ。
  前者は、「食べた後は絶対代金を払ってくれる」と、お店側がお客を信用しているビジネスで、後者は、「お金を払ったのだから絶対に注文した料理が出てくる」と、お客がお店を信用している。
  食べ終わるまでは20分程度だし、料理が出てくるまでの待ち時間も10分程度なので、この「信用経済」は成り立ってきたが、もっと長いスパンで金銭と商品の交換が行われたらどうだろうか。
  「半年後に中華料理の店をオープンします。そのための資金があと250万円足りません。つきましては1口3000円で5食分の食券を発券します。開店資金にご協力ください」
  果たしてお金は集まるだろうか。
  実は、集まるのである。昔はお金がなくて夢を諦める人が多かったと思うが、今は「海外旅行に行きたい」とか「本を出版したい」など、個人的な夢ですら一般市民が資金を援助する時代になった。
  インターネットを使って資金調達をする「クラウドファンディング」である。金融機関に融資してもらうと返済しないといけないし、利息も発生する。しかしこれには、その両方がない。
  「ホームレス小谷」という売れない芸人がクラウドファンディングにこんな告知をした。「今度結婚します。でも2人にはお金がありません。一口4000円を支援してくれたら結婚式に招待します」
  普通なら「ふざけるな。それくらい自分で貯めろ!」と、炎上しそうな案件だが、これに対して3週間で250万円集まった。一体どんな人が支援したのか。
  遡(さかのぼ)ること半年。小谷さんは「何でも屋」をやっていた。「何でもやります。僕を買ってください。1日50円です」とネット上に告知した。「草取り」「ヌードモデル」「スマホの新機種発売の1週間前から列に並ぶ」「鬼ごっこの人数合わせ」など、何でも50円で引き受けた。
  日給は現金50円しか受け取らないので、支払う人は「申し訳ない」と夕食をご馳走したり、車で送迎したり、手土産を持たせたりした。もし「日給1万円」だとこうはいかない。働いて当然だし、支払いが終われば関係はなくなる。
  しかし彼の場合、労働の対価としてもらったのは、たくさんの「ありがとう」だった。「鬼ごっこの人数合わせ」で東京在住の小谷さんを名古屋に呼んだ女性とは、これがご縁で入籍した。「結婚式の費用をクラウドファンディングで集めよう」と考えたのは、この後だった。
  そう、彼の結婚費用を支援したのは、かつて彼を1日50円で買った人たちだったのである。「あの小谷さんの結婚式なら4000円くらい喜んで!」と、一口、二口、三口と振り込んできた。
  普通は、先に結婚式を案内し、招待された人がご祝儀を持ってくる。それで式場に支払いをする。小谷さんの場合、順番がちょっと逆になった。先にご祝儀を集めて、集まった予算で結婚式を開き、ご祝儀をくれた人を招待する。
  この話は、西野亮廣(にしの・あきひろ)著『新世界』(KADOKAWA)で知った。西野さんはこの現象についてこう語っている。
  「小谷が半年間、日給50円で貯めたものは『信用』だったんです。その『信用』が250万円に換金されたんです」
  「クラウドファンディング」とは、「この人の夢なら絶対応援したい」という人たちがどれだけ集まるか、である。
  昔は、お金持ちになるという夢に向かって頑張って働いていたものだが、これからの時代は、夢を語った人を応援するためにたくさんの人がお金を出す。
  そもそもお金ってそういうことのためにあるのかもしれない。「信用」が換金され、夢が叶っていく。こんな「信用経済社会」が始まっているようである。

親愛なる日中健児のみなさん!!
あなたにとって、「お金」とは?
そして、「信用」とは?
今から貯めるとしたら「どちらを優先」しますか?
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