2019/09/20 | 9月20日(金)聞いてほしい!! | | by 日進中学校管理者 |
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ある記事から
3人きょうだいの末っ子に生まれた良太くん。
物心ついた頃には、家に父親の存在はありませんでした。
年の離れた2人のお姉さんは、既に家を出ており、小学生の頃からお母さんと2人で暮らしています。
良太くんのお母さんは、介護施設で働いています。
離婚後、介護の仕事をしながら3人の子どもを育ててきました。
2日に1度は夜勤があります。
夜勤のあとも少しだけ仮眠をとったあと、また昼から仕事する毎日…。
夜勤がない日も、残業がとにかく多く、夜、家にいられることがほとんどないそうです。
それでも、厳しい家計を支えていくために、仕事を減らすことはできません。
良太くんは、小学生の頃から、ご飯も1人、夜寝る時も1人でした。
ほぼ毎日コンビニのお弁当か、スーパーでお惣菜を買います。
学校から帰ると、自宅に灯りはなく、1人で鍵を開けます。
電気代節約のために、コンビニで温めてもらうお弁当は、冬場は家に着く頃には冷たくなっていることも。
夕食時は、薄暗い部屋でテレビだけが良太くんの相手でした。
洗濯物や荷物が散らかる4畳の部屋で、ひとりお弁当を食べていました。
「どうして、僕だけ、寂しい思いをしなきゃならないんだ・・・」
そう思う日々は、中学生になっても変わりませんでした。
コンビニのお弁当を食べる毎日と、言葉に出来ない孤独感。
栄養の偏りによって体調を崩し、体を壊してしまうことも。
学校での欠席や遅刻も増えてしまい、成績も学年の最低レベルまで落ちていきました。
「このままじゃ、高校に行けなくなるぞ」
ある日、学校の先生から激を飛ばされました。
お母さんのためにも頑張りたいと思うものの、体がついていきません。
生活のリズムも取り戻せず、焦りをつのらせる日々が続いてしまったそう。
そんな中、良太くんが中学3年生のころ、ある案内を見つけました。
それはNPO法人が運営する、無料で通える『放課後学校』の案内でした。
そこでは、夕食が無料で食べられるということに加え、それぞれに合わせたレベルで勉強を教えてくれるという場所でした。
「コンビニ弁当以外のご飯が食べられる」ということもありましたが、勉強や将来の面でも現状を抜け出せるきっかけがあるかもしれないと思い、行ってみようと思ったそうです。
放課後学校に行ってみると、みんなでテーブルを囲んで出来立ての温かい夕食を食べていました。
親身になって話を聞いてくれる、NPOスタッフやボランティアのお兄さん、お姉さんや、自分と似た環境で育ち、同じような悩みを持つ中学生もいました。
「僕の気持ちを、聞いてくれる人がいるんだ」
良太くんは気が付くと、熱心に放課後学校に通うようになっていました。
元々、少しだけ得意だった国語を中心に頑張り、見事、高校に合格することもできました!
「このままでは高校に行けない」と言われた頃のことを考えると、信じられないことでした。
自分にも自信がつき、放課後学校では、年下の子たちの面倒をよく見て、率先して夕食の手伝いをするようにもなったそう。
今では、将来電気系の技術者の仕事に就いて、これまで頑張ってくれたお母さんを少しでも楽にさせたい、と考えています。
子どもたちの中には、家庭内の信頼関係さえ危うい子もいます。
だからこそ家庭以外の周囲が目を配り、子どもたちをみんなでサポートしていくことが
大切なのかもしれません。外見上は「しっかりとした家庭」がありながら・・・・・・・・・・、
寂しい思いをしている子どもたちは、「様々な形で、SOS」を出しています。
今、学校現場には「聞いてほしい!」「見てほしい!」SOSを出している子どもたちが
たくさんいます。
ぜひ、ご家庭のみなさんと、ときには外部機関と協力しながら「子どもたちの支援をし」
将来、社会に出てからも「生き抜いていく力」をつけてあげたい!!と思っています。
よろしくお願いいたします!!