何が怖いかって、気が付かないうちに体の中に入り込んで、私たち自身になりすまし、
私たちの意に反して動き回り、私たちの人生を操っているものがあります。
古今東西、老若男女問わず、多くの人にとってそれを制御するのは本当に難しいものです。
それによってどれほどの人が人生を棒に振ったことだろう。
ただ、俗に言う「成功者」と呼ばれる人たちは、それを味方にしてうまくコントロールした人
たちです。彼らはそのために歯を食いしばって努力をしたわけではありません。
鼻歌を歌いながらやっているだけです。
そして、その厄介な奴は、すべての人に今もぴったりくっついて離れないのです。
それは何か。
それは「習慣」なのです。
「習慣」とは、何も考えずとも体が勝手に取ってしまう行動のことです。
意識を使わないので、その行動を取る時に、やるべきかどうか考えません。
選択肢があってもどっちを選ぼうかと悩むこともありません。
たとえば、朝起きて洗面所に行くべきか悩んだりしません。
食事をする時に「今日はどっちの手で箸を握ろうか」と選ぶのに時間を掛けたりしません。
車で帰宅する時、同乗者とおしゃべりしながらでもちゃんと家まで辿り着けます。
しかし、道を覚えるまでは意識を集中させていたし、歯磨きの習慣が身につくまでは
親が毎日口の中に歯ブラシを入れてくるのに抵抗したのではないでしょうか。
しかし、一旦身につくと鼻歌を歌いながらできるのです。
これが「習慣」です。
「習慣」は自分にとって便利で心地良いから身につくのですが、
同時に楽なほうに傾きはじめると困ったものになるのです。
本は読んだほうがいいと分かっているのに、「時間がない」とか「面倒くさい」と思っていると
「読まない習慣」が身についてしまいます。
ダイエットしたくてたまらないのに、ついつい間食をしてしまう・・・・・・・のも。
勉強するのに脳の状態が最もいいのは早朝であることは分かっていても、
「あと10分」と思いながらベッドの中にいる心地良さが早起きの習慣を身につけさせて
くれません。
見たい番組もないのにダラダラとテレビをつけていたり、今ではそれがネットやSNSに
なっている人も少なくないのでは???
どうでもいい習慣を断ち切り、前向きな習慣を身につける、
いい人生にはこれが必須なのです。
しかし、「習慣」は手強い。
どうでもいいこことを断ち切ることも、前向きなことを身につけることも、容易ではありません。
そんなことを考えていたら、ふと立ち寄った書店で、佐々木典士著『ぼくたちは習慣で、
できている』(ワニブックス)が目に留まった。
40冊以上もの専門文献を参考にして構築した「習慣を身につけるための50のステップ」は
かなりの力作です。
詳細は本書に譲るとして、「習慣は議会制で決まる」というくだりが面白かったです。
それを自分なりに解釈してみました。
与党「自由意志党」は脳内にあるエリート集団です。
「自由意志党」は、健康な体づくりのため、「明日から5時に起きてジョギングをする」と
提案しています。
すると、心と体の健康をずっと主張してきた最大野党の「民主心身党」が「いやいや今腰痛
がある。その案は時期尚早だ」と反対する。
第二野党の「日本胃腸の会」も「毎晩夜遅くまで飲み歩いているくせに、
どの口が言うてんねん」と猛反発する。
それで「真っ直ぐ帰宅した翌朝に実行する」という修正案で、「日本胃腸の会」の賛成を
取り付け、「最初は短い距離から」と付け加えて「民主心身党」も妥協させ、
「早起き・ジョギング」は習慣となっていくのです。
法案は一度成立すると二度とひっくり返りません。
だから「習慣」はすごい!!
「断ち切りたい習慣」と「身に付けたい習慣」、この二つを可視化させてはどうだろう?!
家族や友人に公言したり、紙に書いて見えるところに貼って置くと、
本気度をアピールできるのでは・・・・・。
いい人生は、いい「習慣」と共にある!!
名言ですね!!
悪いことも「習慣」になってしまいます。
「習慣」になる前に、「良い習慣」か「悪い習慣」か?
しっかりと判断しましょう!!
では、がんばれ!!日中健児!!