「自分の人生をプロデュースしよう」 先月の飲み会の席でAKB48の話題になった。それまで考えたこともなかったが、あのグループはみんな所属事務所が違うのだそうだ。
例えば、A社から1名、B社から4名、C社から3名という具合に、それぞれの会社から選ばれた48人でプロジェクトチームを結成しているようなものだと。
プロデューサーの秋元康さんはAKB48のメンバーを集める際、「あまり可愛くない子」「あまり歌がうまくない子」、つまり「出来上がっていない子」を選定の基準にした。どういうことかというと、「ファンに育てられてどんどん可愛くなり、歌もうまくなっていくアイドルグループを作ってみよう」と考えたのだ。
その時、10年ほど前に聴いた秋元さんの講演を思い出した。芸能界で新人のオーディションをする時、審査員は何を見るのか、という話である。
美人で、服のセンスもよく、たとえば足に自信のある子は、短いスカートをはいてきて、これみよがしに細くてきれいな足を強調する。しかし、そういう子を見て審査員は「この子を磨いてもこれ以上にはならない」と思ってしまうというのだ。
審査員は「自分が育てる」という意識で見る。だから見た目が何となく田舎臭くてもいい。「この子を磨いたらきっとダイヤになる」と、原石にときめくのである。
この心理を、ファンの心理に転化させ、ビジネスにしたのがAKB48だったのだ。だからアイドル一人ひとりにファンが付く。ファンは「自分が育てている」と思うから、その子にずっと肩入れしていく。他のアイドルに目移りすることはない。
秋元さんの話のテーマは「セルフ・プロデュース」だった。どのように自分をプロデュースすると出会った人の記憶に残るか、いくつかのキーワードを語っていた。
一つ目、「幕の内弁当より『ほら・あれ弁当』」。肉も魚もエビフライも入っている幕の内弁当は、満足はするが記憶には残りにくい。それよりこだわりのうなぎ弁当とか、ご当地の釜飯のほうが記憶に残る。思い出話をする時は、「ほら、あそこで食べたあの弁当」と話題に上る。
例えば、「ほら、出入り口の鴨居が低くて、帰る時によく頭をぶつけたあの居酒屋。名前忘れたけど」とか、「ほら、いいことしか載っていない宮崎のあの新聞」とか(笑)。正確な名前が言えなくても「ほら」と「あの」で話題に上るお店や商品は間違いなくヒットする。
二つ目、「スポンジケーキは変わらない」。昔はイチゴのショートケーキが人気だったが、今はいろんなケーキがある。変わったのは上の部分だけ。ベースのスポンジケーキは変わっていない。
例えば、昔は手紙で、今はメール。好きな人に思いを伝える手段は変わったが、「言葉で思いを伝える」という行為は同じ。だからいつの時代も本を読み、言葉を磨いている人が人を惹きつけ、ビジネスでも成功する。
三つ目、「面白い情報を蓄積せよ」。将来何の役に立つか分からないが、蓄積された面白い情報が多ければ多いほど、その人の人間的な魅力、すなわち「面白味」がにじみ出てくる。
四つ目、「幸せとは今ある食材で料理が作れること」。冷蔵庫を開けて「これじゃ、何もできない」と思ってしまう人は、無いものに幸せを求める人だ。「お金があったらできるのに」とか「車があったらどこにでも行けるのに」とか。
「幸せとは探すものではなく見つけるもの」と秋元さんは言う。「冷蔵庫を開けて、これで何が作れるかな」と考えられる人がいい出会いをつくれる。
最後に秋元さんは「1行日記」を提案した。「今日はこういうことがあった」と1行だけなら3日坊主の人でも続くはずだ、と。「1行日記」を付けだすと何もない日でも、何かなかったか探そうとする。すると「今日」という日が一生に一度しかない貴重な1日だということに気付く。
こんな心掛けをしながら自分で自分の人生をプロデュースするのである。
親愛なる日中健児のみなさん!
自分自身の人生を自分でプロデュースしてみませんか?
いろいろな考え方がありますが、AKB48を創り上げた秋元先生です。
参考にできることは参考にしてみましょう!!
人間は、心掛け次第で「どんな人生でも」歩めますよ!!
自分の人生を他人のせいにしたり、自分自身の足で着実に歩んだりするために、
がんばれ!!日中健児!!