2019/06/25 | 6月25日(火)明るさは「無敵」のカード | | by 日進中学校管理者 |
---|
この前、ファミリーマートに行った時のことです。
65歳くらい、やや白髪交じりで、お腹でっぷりのおじさんが、レジに品物を置こうとして、
「順番待ちのマークの所でお待ちください」って言われていました。
そのおじさんは「なんだよ、この野郎。分かんねえよ」とブツブツ言いながら並び直しました。
「スカッとジャパン」の番組のようですね。
僕はその後ろに並んだんですが、おじさんはレジを睨みつけながらずーっとブツブツ
言っているんです。負のオーラ全開でした。
そして事件が起きました。
別の店員さんがレジの応援にやってきて、おじさんに気づかず近くにいた女性を
案内しちゃったんです。
「まずい!」と思いました。
「おじさん、どうか気づかないでくれ、この願いよ、届け」と。
届かなかったですね。
おじさん、それを見てキレちゃった。
「てめえら、俺を後ろに並ばせといてどういうことだよ、おい!」って。
僕も最初は「まぁ、並んだのに飛ばされたら腹立つしな、しょうがないかな」と
思っていたんです。
ところが、怒っているうちに、怒っている自分に興奮するという困った癖が、
特に年配の男性にはよくあるんですよ。
どんどんヒートアップしてきて「大体何だよ、ファミマってよ。偉そうにしやがって。
バカにしてるだろ」と、もう完全に脱線・暴走状態です。
当然、店員さんも顔面蒼白。
僕は自問しました。
「鴨頭嘉人よ、世界を変える男が見て見ぬふりをするのか」と。
「自分が仲裁に入るしかない!」と思って踏み出そうとした瞬間、
ファミリーマートに救世主が現れたんです。
7歳くらいの女の子でした。
その子が「おいし~、ジューシ~、ふなっし~~♪ おいし~、ジューシ~、ふなっし~~♪」
と、めちゃくちゃ楽しそうに踊りながらお店に入ってきたんです。
一瞬、大人たちは固まりました。
「おいし~、ジューシ~、ふなっし~~♪」だけが響く店内・・・
人間は空気感のギャップが大きいほど感情を抑えきれなくなります。
とうとう、一人の店員さんが「ぷっ」と吹き出しました。
その瞬間、張り詰めていた糸が切れました。
ファミマにいた全員が大爆笑したのです。
驚いたことに、怒り狂っていたおじさんも「もういいよ」とお金を払って、
「ありがとな」と言って出て行ったのです。
「奇跡が起きた」と思いました。
本当に、「スカッとジャパン」の番組のようですね!
「明るさ」は無敵のカードです。
もしあの時、「おじさん、いい加減にしなよ」と注意したら戦争になっていたでしょうね。
「子どもだからできた」と考えることもできますが、私たちは誰でもポケットの中に
この「明るさ」というカードを持ってるんです。
このカードは、「相手」にも「場」にも、「自分」にも切れます。
あの女の子はおじさんでも店員さんにでもなく、あの場の空気にカードを切ったんですよ。
「さあ、どの場所に切ろうか」と考えれば、私たちはいつでもこのカードをポケットから
出すことができます。
そんなことを、あの女の子から学びました。
さあ!!親愛なる日中健児のみなさんは「どんなときにカード」を切りますか?
いつでも切れるのですよ!
世の中のために、みんなのために「明るさのカード」を切りたいものですね!!
ぜひ!学校でも、家庭でも!!
よろしく!!日中健児!!