財団法人「松下政経塾」 元塾頭 上甲晃氏 より
私が松下幸之助に一番教えられたことは「この世にハンディなし」ということです。どういう意味かというと、私たちが普段「できない」と思っている理由は、考え方を変えると全て成功の要因になるということです。
松下幸之助は「自分がここまでやって来られた理由は三つある」と言っておりました。
●学歴もなく家も貧乏
一つ目は、学歴がなかったことです。そのおかげで知らないこと、分からないことを人に聞いて教えてもらっていました。新入社員にも「君、これどういう意味や。僕にわかりやすく説明してくれ」と。
二つ目は、家が貧乏だったことです。松下幸之助が4歳の時、家が破産し、9歳から働かざるを得なくなりました。大阪に出て船場(せんば)というところで丁稚奉公します。9歳というとまだ幼い子どもですよ。自叙伝には「毎朝寝小便していた」と書いてあります。夜はお母さんが恋しくて毎晩泣いていたのではないかと思います。お店の戦力にはならなかったでしょう。
だけどある日、主人から「よう頑張ったな、お給金やるわ」と言われて五銭玉1枚をもらった。五銭といっても今の人はピンと来ないと思いますが、端金(はしたがね)です。でも家が本当に貧しかったので大金に思えたのです。「こんなにもらえるのか」と素直に喜んだというのです。
「自分の家が金持ちだったら『たった五銭か。やってられんわ』と思って職場を転々としたかもしれない。でも家が貧しかったおかげでわずかなお給金に喜びを感じられた」と言っておりました。
●体も弱くてよかった
三つ目は、体が弱かったことです。ある日、90歳を超えた松下幸之助に「長生きの秘訣は何ですか?」と聞いたことがあります。
「体が弱かったからや」と言っていました。「僕より丈夫な人はいっぱいおった。みんな無理して早く死んだ。でも僕は体が弱かったから無理ができず、おかげで長生きした」と言うんです。
松下幸之助は16歳の時、「大阪電灯」(後の関西電力)で働き始めるのですが、体が弱かったせいでサラリーマン勤めが続かず、6年で辞めて自分で商売を始めました。でも、本当に体が弱くて先頭に立って働けませんでした。
普通だったら「体が弱かったから、人の半分しか働けなかった」とか言いますよね。でも松下幸之助は、「僕は体が弱くて先頭に立てなかったので、部下を信じて、思い切って頼むしかしょうがなかった。おかげで部下が育ちました」と言うんです。
●人生、短所に救われる
僕は思うんです。「人生は長所に躓(つまず)きやすい」と。つまり自信のあることが一番危ない。逆に短所に救われる。
例えば、健康で三日三晩徹夜してもビクともしない体力は素晴らしい長所ですが、気をつけないと全部無理して自分でやってしまう。あるいは、体の弱い人の気持ちが分からない。こういう人はせっかく健康なのにそれがマイナスになるんです。
逆にハンディだと思っていることでも、それを生かすことができると「生きる力」になります。
ここが機械と違うところです。人間はどんなハンディキャップも生かす力を持っていて、それを生かそうと努力すると、どんどん人生はよくなっていくんです。
松下幸之助氏の本を読んで知っていたことですが、
再確認しました。すべて、ものは「考え方」次第ですね!!
神様から見たら「長所も短所も」ないのですね!
だったら、「短所」なんて思って、「挑戦」しなかったり、自分自身を「卑下」したり、
自分にとって悪い方に考える必要はないのですね。
よく「ポジティブシンキング」といわれますが、
どうせ一度の人生!どうせ自分自身の人生!ならば、
「世の中で起きている事象を、『すべて良いように』考えたい!」ものですね!
悪いと思っているのは「人間」だけ!
親愛なる日中健児のみなさん!!
ともに、頑張りましょう!!