この世の中に完全無欠の人などいない。
百年に一人の天才であろうとも、所詮人は人。
言い換えれば、どんな人でも少しばかりは「短所」があろう。
むしろあらを探せば、誰もがたくさんの短所と折り合いを付けながら生きているのである。
そう考えれば、自分の短所やコンプレックスにいたずらに心煩わす必要はあるまい。
もしそうした思いから抜け出せないのなら、冷静に自分を見つめ、事実をまずは
そのままに受け入れることであろう!!
そして次には短所を個性と捉え、いかに長所に転換することができるかを模索すればよい。
そもそも短所があることによって己を戒め、謙虚になることができるし、
自己修養に努める姿勢にもつなげられるのだから・・・・。
春の訪れとともに、多くの組織や学校で新しい期が始まる。
不安と期待が入り混じるなか、自分の短所をどこまで適切に処しきれるのかを試してみよう。
真摯な努力さえ続けていれば短所を克服したり、何かでカバーしたり、あるいは長所に
変換したりしてきっと一皮剥けることもかなうに違いない!!
「PHP」創刊850号より