| 2019/01/11 | 1月11日(金)祝日を噛みしめて |  | by 日進中学校管理者 |
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「みやざき中央新聞より」
春の大型連休を「ゴールデンウィーク」というのに対して、秋の大型連休を「シルバーウィーク」
呼びます。
これは、昭和60年に祝日法の改正により、祝日と祝日に挟まれた日を「国民の休日」にしたこ
とと、平成10年にハッピーマンデー制度ができて、9月15日だった敬老の日が9月の第3月曜
日に移行したことで突如、国民の前に現れた。
といっても毎年のことではない。
秋分の日が水曜日の年だけ、第3月曜日の敬老の日と挟まれた火曜日が「国民の休日」とな
るので、そこで初めて大型連休が生まれる。この偶然は2009年に一度訪れていた。
今回は二度目で、次は2026年にやってくるそうだ。
最近、興味深い話を聞いた。法律の改正に次ぐ改正で、「祝日」の本来の意味が分からなく
なっているのではないか、と・・・・・・・・。
たとえば体育の日は、1964年の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日を記念して
定められた祝日だ。これがハッピーマンデー制度によって10月の第2月曜日になったことで、
その記念すべき10月10日の意義を噛みしめることがなくなった。
体育の日は祝日法で、「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」という趣旨の、ただの休
日になった。
実は、現行の「15ある祝日」のうち、戦後、純粋に国民の祝日として定められたのは
「敬老の日」と「体育の日」だけで、その他の祝日はすべて日本の伝統的なお祝い事や
お祭り事だった。
そもそも戦前は「祝祭日」といって、「祝日」と「祭日」がはっきり分かれていた。読んで字の
ごとく、「祝日」はお祝いをする日で、「祭日」はお祭りをする日だった。
それが戦後、GHQ(連合国総司令部)の横やりが入って、「祭日は宗教的で、皇室や神話と
関係がある」として廃止されたり、当たり障りのない口実を付けて「祝日」に替えさせられた。
たとえば元日は、祝日法では「年のはじめを祝う日」だが、元々は歳神様(としがみさま)を
お迎えする、1年で一番大事な日とされ、皇居では歳旦祭(さいたんさい)という年始を祝う
祭祀(さいし)が行われている。だから「祭日」だった。
あるいは、11月23日は「新嘗祭(にいなめさい)」といって、豊かに実った最初の穀物を天皇
が神に感謝してお供えし、自らも食する日なので「祭日」だった。それが戦後、「勤労感謝の
日」という名称に変わったことで、日本人の主食に対する感謝の気持ちが随分薄れてしまった
ような気がする。
また、シルバーウィーク最終日の「秋分の日」もそうだ。なぜ昼と夜の長さが同じというだけ
の理由で、官公庁も、企業も、学校も、休みになるのだろうか。
実は、「春分の日」も「秋分の日」も戦前は、それぞれ春季皇霊祭、秋季皇霊祭と呼ばれる
「祭日」だった。
日本書紀によると、681年、天武天皇が最初に先祖の霊を祀(まつ)ったらしい。
それ以降、天皇が先祖を祀る慣習が生まれた。しかも、その日は一年の中で昼の長さと
夜の長さがほぼ同じ日が選ばれた。
昔、昼は人間が活動する時間、夜は神々の時間といわれていた。
昼と夜の長さが同じ日は、人間と神々との思いが通じ合う日と信じられていた。
また仏教でも、太陽が真東から真西に沈む日は「この世」と「あの世」が最も近い日なので、
ご先祖と交信できる最も適した日とされていた。だから、いつからか国民も宮中行事に
ならって先祖の墓参りをする日になった。これは、他の仏教国にはない慣習なので、
日本独自の文化といっていいだろう。
国の個性は祝日に現れる。
その国が何を大切にしているかは、その国の祝日を見れば分かる。
アメリカは独立記念日、中国は建国記念日が、最も重要な祝日とされ、その日を国民全体
で祝っている。
誕生日や結婚記念日など、個人が思いを寄せて祝う日があるように、国においては
それが祝日だ。その日に思いを馳せると悠久の歴史ロマンが広がる。
祝日は、祝日の意義を噛みしめる日にしよう。
1月14日(月)は「成人の日」です。
日進市は、1月13日(日)に成人式を行います。
「成人」の年齢が「20歳から18歳」に引き下げられようとしています。
親愛なる日中健児のみなさん!!
みなさんにとって「成人する」とは「成人」とは?何ですか?
体だけ大人に成長しても、心が「大人」になりきれていない?
そんな「成人」にならないためにも!
今、自分自身、自分自身の内面と向き合うことを大切にしましょう!
がんばれ!日中健児!!