侍ジャパンが日本らしい攻撃で鮮やかに逆転勝ちしました。
2点を追う9回、「2盗塁に犠打、スクイズ、ゴロゴーなど」、足と小技を駆使して一挙4得点。
まずは先頭の代打・田中和選手が四球を選び、二盗に成功。
上林選手の適時打で1点差に迫ると、会沢選手が送りバントを決め、同点の走者を
得点圏に進めました。
ここで本拠地・マツダの声援を受けた田中広選手が中前へ同点適時打を放ちました。
すかさず二盗と暴投で三塁まで進むと、秋山選手は敬遠され、1死一、三塁。
菊池選手の一塁へ絶妙なセーフティースクイズで勝ち越し。
さらに1死二、三塁から柳田の内野ゴロでこの回4点目を奪いました。
この「2盗塁に犠打、スクイズ、ゴロゴーなど」が、普通の生徒がいる中学校野球・高校野球
などでは重要だと考え私も野球部顧問時代は目指していました。
決勝点のセーフティースクイズは、菊池選手と稲葉監督が事前に話し合って決行された
「作戦」だったそうです。
稲葉監督がベンチで菊池選手と「セーフティースクイズあるよ!」という話をしたら、
「2球目どうですか?」と・・・・・・返したそうです。
そこで、1ボールになったので「サイン」を出して、本人も理解してくれて実行しました!
と明かしていました。
まさに、「阿吽の呼吸」ですね!
きっと、MLBではできない技?ですね。
さらに、指揮官が高く評価したのが、柳田選手の内野ゴロ。
ゴロと判断した瞬間に三塁走者がスタートを切る「ゴロゴー」のサインが出ていたのです。
柳田選手はたたきつけるように遊ゴロを放ち、三塁走者秋山選手がロケットスタートで生還。
あの「フルスウィングの柳田選手」が試合展開を読み、意識して意図的に実行できる。
そんな、成熟したチームに稲葉監督は
「今日の試合展開であの1点は大きな意味を持つ。日本らしいスピードでとった1点。
日本らしく、続けていかないといけない作戦!」と手応えを隠しませんでした。
見栄えは、「ホームラン」「長打」の方が良いのですが、いつも期待できる訳もなく・・・・。
打率でさえ「せいぜい3割」。ホームランの出る確率は??さらに低い」のです。
2020年東京五輪を見据える稲葉監督は、連打が望みにくい国際試合で、
「点をとれる場面でいかに確実に得点するか!」をテーマに掲げています。
2年後の金メダルに向けて、侍ジャパンの攻撃の形を示した1イニングでした。
勝ちに行く!!
ホームランはいくら練習しても「出るとは限りません!」
しかし、「バント(犠打)、スクイズ」「盗塁、走塁」「ゴロを打つ」など、
相手の「エラーを誘いやすい」プレーは練習をすれば、かなりの確率で上達します。
野球は「確率のスポーツ」だと、野村監督は言っていました。勉強になりました。
ありがとうございました。