新型コロナウイルスがエアエロゾルの状態で3時間以上生存できるという研究結果
がニュースで流れていました。
「エアロゾル」は空気感染のイメージを抱かせやすい言葉ですが、
「エアロゾルが生じると空気感染する」という考え方は正確ではないそうです。
「エアロゾル」は、空気中に存在する細かい粒子のことです。
ただし、その大きさについて明確な定義はありません。
例えば、くしゃみや咳をしたときに口から出てきたばかりの「エアロゾル」は
水分量が多く、重たいため、放物線を描きながら重力によって1~2m先の地面に
落下します。粒子径も大きいので不織布のマスクを通過しませんし、
マスクの横から曲がって入ってくるということもありません。
「飛沫感染」というのは、このような飛沫に含まれる病原体が眼、鼻、口の粘膜に
付着することで起こるそうです。
今回の「新型コロナウイルスは飛沫感染する」と考えられています。
一方で粒子径が10~5μm未満のエアロゾルは、水分が蒸発して軽いので、
より長い時間、長い距離を漂うことができます。特に、5μm未満のエアロゾル
になると、肺のなかを通る気管支の末端にある肺胞まで到達することができます。
空気感染がおこるのは、このくらいの小ささのエアロゾルに含まれた病原体を
吸い込んだ場合だそうです。結核菌や麻疹ウイルスは、空気中を漂うエアロゾル
に付着して、吸い込まれることで感染します。
今回の研究では実験で使われた円筒の中は「ウイルス量の多い密閉空間」だった
そうです。これは新型コロナウイルス感染症が起こりやすいと指摘されている、
1 換気の悪い密閉空間
2 人が密集していた
3 近距離での会話や発声が行われた
という 3条件が「同時に重なった」空間の再現だということです。
上の3条件がそろう空間では、空気中に新型コロナウイルスが比較的長時間残り
やすく、感染する恐れがあることがこの実験で裏付けられたということです。
結論を言えば、「日常生活においては、上の3条件が重なる場所に身を置か
なければ、空気感染するリスクはほとんどない!!」ということです。
本校でも、「開校に向けて」うえの条件に配慮しながら準備を進めていきたいと
考えています。
ただし、身近なところで「感染者」が出たら、「即刻、休校」になります。
多大なるご理解とご協力をお願い申し上げます。