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2019/04/01

4月1日(月)自己責任

Tweet ThisSend to Facebook | by 日進中学校管理者
<みやざき中央新聞>より
昨年の10月、ジャーナリストの安田純平さんが、拘束されていたシリアから解放されて
日本に帰ってきて、大きなニュースになりました。
そこで、たとえば、「自分で行きたくて行って、それで捕まったときは、『自己責任』
じゃないの?」と問われたら、皆さんはどうお答えになりますか?
確かに、私たちの仕事は「自己責任」が前提です。
私たちは、自分たちで情報を収集し、訪れる場所の判断をして行くからです。
でも、今日本の中で、特にネット空間で使われている「自己責任」という言葉は
「=自業自得」という意味合いが強いように感じています。
もしそうであるなら、そういうバッシングにエネルギーを注ぐ前に、「そもそも私たちは、
そこで起きていることに、どのくらい目を向け、向き合うことができていたのだろうか」と
自分自身の意識について考えてほしいのです。
そして、さらに言わせていただくなら、純平さんが帰ってきたことに対し、「よかった、
一段落だね」と言って、シリアという国自体から関心が遠のいてしまうようなことも
あってほしくないのです。

シリアの南側の国境線を越えたヨルダンという国に、「国民の10人に1人がシリア人」と
いうくらい、たくさんのシリア人が避難してきました。
もちろん彼らを温かく迎えてくださる方もいるのですが、中には「シリア人が来ると治安が
悪くなる」と、誤解や偏見を持たれるヨルダンの方もいるのです。
そういう大人の誤解や偏見は、家庭あるいは学校の場を通して、そのまま子どもたちに
伝わってしまいます。
そんな中、「誤解や偏見をこのままにしておくのはよくないよね」と、問題意識を持ち始めた
地元ヨルダンの先生たちがいらっしゃいました。
普段、ヨルダンとシリアの子どもたちは別々に学校教育を受けています。
そこで「せめて補習授業は一緒にやろう」と、みんなで授業を受ける場を作ったのです。
子どもたちに見た目の違いはほとんどありませんが、ちょっとした方言で違いが分かります。
ですが、一緒にゲームをしたり、体を動かしたり、いろんな工夫を凝らすことで、最後には
人種の違いが気にならなくなるくらい、子どもたちは混じり合っていました。

もちろん、今後も一筋縄ではいかないでしょう。
でも、こうやって「同じ場を分かち合うことってできるんだ」と実感した子どもたちが、
やがて大人になって、社会を築いていくのです。
皆さんもどうか、教育の場や仕事の中でも「分かち合い」を大切にしていただければ
と思います。

われわれは、「やがて社会を形作る『将来の大人、市民、国民』」を育てているのです。
われわれの偏見は、そのまま「将来の大人」に伝わっていくのです。
今までの歴史の中で「その偏見」がなくなっていない以上、「簡単」なことでないことは
重々分かっています。
しかし、われわれ教員は「様々な場面」で、様々な方法を使って「分かち合い」などの
偏見に基づかない真逆な「大切な心」を教え、伝えることが出来ます。
ぜひ、簡単に「自己責任」なんて言葉を使わず、寄り添い、分かち合うことを
自らの行動で示していきたいものです。
日本の将来のために、ともに、頑張りましょう!!
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