イチローさんの引退がうわさされるようになり、「今年はいつもと違うシーンが見られるかも」と、少し意地悪な気持ちで開幕戦を観に行きました。
観ているとイチローさんは、バットの置き方一つにしても今までで一番丁寧なように見えて、「今日が最後という意識なのかな」と思えました。
そのうち、「イチローさんにとってバットはどんな役割なんだろう」と考えるようになりました。
落語家は、お客さんの前に出ると扇子を横にして自分の前に置き、お辞儀をします。
それは、「扇子の向こうはお客様、こっちは演者」という結界の意味があるそうです。
「もしかしてイチローさんのバットもそれと似たような意味合いなのかも?」と思い、質問してみました。
するとイチローさんは、「結界という言葉は初めて聞いたけど、意識としてはそうです」と答えてくれました。
さらにイチローさんは言いました。
「バットを置く時、ミズノのマークを上にして置く。角度が5度も曲がってないから次見てて」と。
料理人も、丁寧に包丁を扱います。少し動かしただけでも「誰か触ったな」と分かるのです。
仕事への姿勢がそれだけきっちりしているということです。イチローさんもまさに「職人」なのです。
同じようにイチローさんは、グローブもとても大事に扱いました。
試合が終わると、グローブの埃を取り、オイルを塗りながら、今日一日のプレーを振り返るのだそうです。
それは料理人が、包丁を研ぎながら今日一日を振り返るのと似ています。
そうやって頭の中で整理をつけてしまうので次の試合に向けての準備が始められるのです。
また、イチローさんは「自宅で毎朝カレーを食べる」ということで有名になりましたよね。
しかし1年の半分は地方での試合です。「自宅以外では何を食べているのだろう」と思った私は、それもイチローさんに聞いてみました。
すると「チーズピザ」という答えがすぐに返ってきました。
理由は、「どこのホームグラウンドにもある」「味が一定している」「人がすり寄って来ない」からでした。
特に決めていたのが「カリフォルニアピザキッチンのチーズピザ」だったそうです。
イチローさんは、それくらい試合の期間は徹底して食を管理し、準備を整えていたのです。
でも日本に帰ると、カレーもピザも食べず、食べるのは「牛タンとお寿司」とのことでした(笑)。 <みやざき中央新聞より>
親愛なる教員のみなさん!!
みなさんはプロの教員として「なにかこだわっていること?点?」はありますか?
多忙といわれる中、毎日の「仕切直し」をする「何か?」を持つことは
大切なことだと思います。
「同じ仕事をくり返すが、同じことはしていない。」
「常に上を目指し仕事を究める、それが職人!」
そんな職人教員が一人でも増えることを願っています。
ともに、頑張りましょう!!