夏休みに、菊池省三先生の講演会に行ってきました。ご存知の方が多いと思いますが、NHKプロフェッショナル仕事の流儀に出演された先生で、学級崩壊したクラスをいくつも再生してきた先生です。今は退職されて、菊池道場を主催し、全国の先生方との勉強会を行ったり、講演や書籍の出版を通して、アクティブラーニング型の授業の普及につとめていらっしゃいます。
菊池先生のスタイルは、アクティブラーニング?!そんなの今までやってきたよと思われる先生には馴染みやすいかもしれません。よく言われる2:6:2の法則や成長ノートによる教師と子どものつながり作り、どんな生徒も成長の過程をほめるなどなど…クラス経営の鉄則を踏まえた上で、学習規律やめあての徹底をしつつ、一斉指導ではないコミュニケーションを重視した活動を取り入れ、子どもたちの同士の関係をつくることを主張しているからです。おそらく、これまでの指導法と違いがあるとすれば、自由に立ち歩く対話活動を積極的に取り入れている点かもしれません。自由に対話をさせると、好きな子のところばかりに行ったり、一人ぼっちの生徒が出てくるかもしれないし、そういうときにどうするんだろうと思われている先生もいらっしゃると思いますが、この問いかけに対して、菊池先生は講演会の中で、チームビルディングの大事な要素として、「一人も見捨てない」という価値を子どもたちに伝えているかどうかが大事だよとおっしゃっていました。声かけの例としては、他の生徒の様子を見て、「学ぶために、自分から男女関係なく行ったんだよね。すごいね」と全体でほめるなどの方法があるよということです。菊池先生は、すべての場面でその瞬間瞬間にこういう「価値語」を植林する必要性を説いています。その他にも、紹介しきれないぐらい、学びを深めるための子どもたちの関係づくりに関する考えを講演や書籍の中で紹介しているので是非読んでみてください。
私が一番、講演会の中で印象に残ったのは、教師のパフォーマンス力の半分は「子どもを見る目」であるとおっしゃっていたことです。自分にはパフォーマンス力が常々無いなと思っていたのですが、関心を向けて子どもを見ることなら自分にもできるなと思いました。子どもの状態をしっかり見取ることで、適切に子どもに言葉のシャワーを浴びせ、信頼関係をつくっていくことが、子ども達の学びの土台をつくることにつながるんだろうと感じました。
まさに、いつも、先生方に「私が伝えていることと同じ!」なのです。
子どもの「素」の姿が出る場面を含めて「子どもの状態を関わることで見取る!!」
そして、その関係の中で「その子どもの状態にあった適切な言葉をかける!」
信頼が深まれば深まるほど「その効果は絶大です!!」
ぜひ、頭で考える前に「子どもたちと関わり実践を!!」
当然、授業では「毎時間、実践を!!」
よろしく!!日中健児を教える先生方!!
菊池先生の書籍は、野々山文庫にも何冊かあります。学級経営やアクティブ型の授業のヒントを探している先生は、お手にとっていただけると、何か得られること請け合い!?かもしれないです。