大学の授業で「判断力」と「決断力」の違いを説明しなさい、という問いを出します。
すると、学生たちは戸惑います。
なぜでしょうか?
それは、一見似通っているものの決定的な違いを探す思考を「これまでに」
してきていないからだそうです。
1 「判断力」は、問題を解決するために情報をたくさん集めます。
そして、様々なシミュレーションを描き、解決策A、B,Cというように提案します。
Aなら90%の確率、Bなら70%の確率、Cなら60%の確率と具体的な数字を
示します。あらゆる知識を駆使して「最善の解決案」を用意します。
「学校教育」は、この「判断力」の育成を主たる目標にしています。
よって、「判断力」の優等生は「東大生」であり、中央官庁の「官僚」ですかね?
一方、「決断力」は、提出された三つの解決案の中から一つを選ぶのです。
「決断力」は必ずしも達成率が90%のAを選ぶとは限りません。
さまざまな条件を加味して、Bを選ぶこともあれば、Cを選ぶこともあります。
この最後に「責任を持って決める力」=「決断力」なのです。
「決断力」は、学校よりも社会・地域で育てられます。
言い換えれば、「知識」より経験値に支えられた「知恵」なのです。
正解のない問題に挑む力!!なのです。
また、
2 恋愛は「判断力」です。そして、結婚は「決断力」です。
恋愛は相手の趣味や家族構成、何に興味を持っているのか?
さまざまな情報を手に入れます。
結婚は片目をつぶって「エイ・ヤ」と飛び降りるのです。
学校においては、教頭は「判断力」を求められます。
しかし、校長は「決断力」が必要です。
教頭が集めた情報に基づき、最終的な決断を一人で行います。
したがって、教頭職が長く、判断力しか持ち合わせていないと
校長になったときに「決断」ができません。
書類ばかり溜まっていく?ことになり、教諭の人たちが困ります。
この違いをしっかりと理解し、準備をしたいものです。
たまたま、教育新聞に載っていたコラムですので、このような表現になりました。
しかし、親愛なる日中健児のみなさん!!
社会に出れば「判断力」が必要なときと、「決断力」が必要なときと
TPOや地位などによって異なります。
子どもの時から「どちらが・・・・」ではなく、両方、育てて行きたいものですね!!
がんばれ!!日中健児!!