2018/10/10 | 10月10日(水)みやざき中央新聞 |  | by 日進中学校管理者 |
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私は若い頃よくアジア中心の一人旅をしました。
インドだけでも13回行きました。
その中で一番強く感じたのは「日本の常識を持って旅する日本人」でした。
日本人観光客の多くが、現地の人たちの格好や生活ぶりを見るたびに、
「貧乏ね」とか「かわいそうね」「汚い」と言っていました。
でもそれは日本での生活との比較です。
その「常識」を超えて彼らの生活を見ると、インドの人たちは高い精神性を持ち、
しっかり生きていることが見えてくるのです。
その時から私は、「思い込みや常識を捨て、本当に大切なことを見逃さないようにしよう」
と思うようになりました。
意識を変えるために、私はいくつかの挑戦をやってきました。
その一つが「不食」です。
私はかつて、旅や役作りのためにほとんど食べないという経験を何度もしてきました。
「食べない」という意識を持つと、スイッチがオフになるように食べたい欲求が働かなくなる
のです。
ですから私の「不食」は断食とか絶食とはまったく違います。
そして、食べなくても普段通りに元気だったり、頭の働きがクリアになりました。
何かが研ぎ澄まされていく感覚があり、役作りや演技にも役立ちました。
そんな経験から、私はこんな疑問を持つようになりました。
「『生きていくために毎日食べなければならない』
『食べることをやめれば、どんどんやせ細り、やがて死んでしまう』という考えは、
実は私たちの固定観念や思い込みなのではないか。
食べることをやめた時、心と体に一体何が起こるのだろう」と。
それを知るため、私は2年前の5月からの30日間、「不食」の試みを行いました。
「不食」の期間を通して感じたのは、「『いま』というこの一瞬、一瞬を生きていると改めて
実感できた」ということでした。
この「不食」は、皆さんへのおすすめではなく、あくまで私個人の興味です。
それをご理解いただければと思います。
意識を変えるためのもう一つの試みは、「俯瞰の目を持つ」ということです。
地球から一歩出た宇宙にはまったく違う時間や空間が存在しますが、
その宇宙の時間や空間の意識に立ってそこから現実を考えてみるのです。
たとえば、もし宇宙人がいて、今のこの地球の状況を見たらきっと、
「一つの星に住んでいるのにどうして地球人は争うの?」と不思議に思うだろうと思います。
つまり「俯瞰の目」から見ることで、日常の些細なけんかとか家族間の遺産相続など、
いろんなことが大きな問題とは思えなくなるんじゃないか。
そのことが問題解決の助けになるんじゃないか、と思うんですね。
皆さんも、これまでの自分の意識を変える挑戦をしてみませんか?
私も、なぜか、「インド」や「精神」「心」には小さなころから興味がありました。
「不食」「断食」「絶食」などには興味はありませんが、
「食事」など、人間が生きていく上で「根元的な部分」を絶つ!ことによって、
人間が本来持っている「根元的な部分」が目覚める!という話は聞いたことがあります。
日頃、忘れてしまいがちな「生きる!」ということに「生かされている!」ということに
気づかせていただける?そんな感じなのかもしれません。
また、「俯瞰する」ことも大好きです。
「自然」「宇宙」の無限の壮大さに触れることで、
人間の「ちっぽけな存在」に気づかせてくれる。
そんな、「客観的に見る」「外から見る」ことの重要性は実感しています。
年齢を重ねるに従って、今まで身に付けてきた「常識」を変えるのは「とても」難しいこと
だと感じます。
親愛なる日中健児のみなさん!!
若いころから「今の常識って???本当か???」と考えてみるのも
重要なことなのかもしれませんね。
よろしく!!日中健児!!